現役七月展に行ってきました 増田 智(平3卒)

今年も現役七月展に行ってきました。

4月に訪れた春季展では作品が少なくてさみしい印象でしたが、今回はだいぶん点数が増え、なおかついろいろなジャンルの写真を見ることができました。

幹事長に話を聞くと30名の新入部員が入ったとのことでしたので納得しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

「みどりひかる」

フィルムで撮影してデータ化してインクジェットで出力しているためのやわらかさと、ハイキーさがうまくいっていると思います。あとは表現主体がはっきりするかメッセージ性があると写真が生きる気はします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「青い彗星」 

 よく目にする写真ですが構図が面白くしっかり撮影しています。

まだ一年生だそうでぜひ、D先輩のように極めてほしいです。

 

    

「ブーゲンビリアの娘」

被写体が魅力的であることが一見して目を引きます。カラーとモノクロの対比をもっと有効にできたらおもしろそうです。

 

「snap」

ライブステージの写真でなく観客を主人公にした視点はよいのですが遠慮がみられます。雰囲気は伝わりますが熱狂的な部分もみたいです。

 

 「径」

構図がしっかりして写真として見やすいと思います。ピントを合わせる場所や線路をすべて入れるか途中でトリミングするか悩むとこではないでしょうか。

      

 「それでも春は来る」

毎回絵作りのしっかりした写真を出品していて次回作を見るのが楽しいです。

「ある日のこと、僕と彼女の距離」

タイトルに含まれた何かを感じ取れるかどうかといったところでしょうか。

昭和45年卒・白谷達也さんの著作「唐川びとへ」が電子版になりました

稲門写真クラブ代表幹事である白谷達也さん(昭45卒)が自身の著作「唐川びとへ」を電子版として出版されました。

唐川での十数年におよぶ取材とひとびととの交流が描かれた写真をぜひお楽しみください。

書籍より値段もてごろでiBooksやKindleにダウンロードしてみられるそうです。

Kindle版はこちらです。

http://www.amazon.co.jp/%E5%94%90%E5%B7%9D%E3%81%B3%E3%81%A8%E3%81%B8-%E3%80%9C%E7%B2%BE%E9%9C%8A%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E5%BA%AD-%E5%87%BA%E9%9B%B2%E3%83%BB%E5%94%90%E5%B7%9D-%E5%8F%A4%E6%BE%A4%E9%99%BD%E5%AD%90-ebook/dp/B00L4EHO32/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1403757151&sr=1-1&keywords=%E5%94%90%E5%B7%9D%E3%81%B3%E3%81%A8%E3%81%B8

iBooks版はこちらです。

https://itunes.apple.com/jp/book/tang-chuanbitohe/id890677486?mt=11

 

 

唐川びとへ
精霊たちの庭 出雲・唐川
 
 唐 川集落は小さな山あいの村。日本列島本州の西部、島根県出雲地方にあり、日本海をヘだてて朝鮮半島と向かい合う位置にある。50数戸、人口200人足らず で、いちばんの産業はお茶の栽培だ。古くから自前の製茶工場を経営して、上質な日本茶をつくっている。唐川を訪れる人は、茶畑に日の光がキラキラするその 風景にまず魅了され、そして、ふるまわれるお茶のゆたかな味わいにしみじみと感じ入るだろう。
 
 唐川の人びとは、7世紀に書かれた『出雲国風土記』にある韓竃神社の氏子たちだ。韓竃神社は山の中腹にある巨大な岩屋で、そこにお参りするためにはたくさんの険しい石段を登り、巨大な巌の間をすり抜けなければならない。この神社では25年に一度、遷宮が行われてきた。
 韓竃神社の秋の大祭には、獅子舞や神楽が奉 納される。近年、若者が外に出て減少してはいるが、こうした祭のときには3世代が集っておめでたい場をつくり上げる。彼らの血に流れるもののせいか、この ときになるとご飯を食べることも忘れて舞や囃子に熱中する。舞や笛・太鼓のお囃子は、現在も古いままに継承され、子や孫に教え継がれている。何度か消滅の 危機に面しながら、それにまさる熱意で盛り返してきた。
 山に入りミツマタを刈る老人、そのミツマタ から紙を漉く夫婦、小学生から老人まで総出で競う運動会、うぐいすを友とする陽気な男、数キロ離れた小学校へ徒歩通学するほんの少しの小学生たち−−。5 月の新茶まつり、6月の荒神祭、夏の観音堂の念仏講、そして11月の大祭など、季節季節のさまざまなお祭りとともに、彼らはいつも自然体で生きている。
 
 私たちは1990年代の始めに、ラフカディ オ・ハーン=小泉八雲の足跡を訪ねて出雲地方を取材した。ハーンが長い旅路の最後にやって来たのが日本の、出雲地方だった。ハーンの愛した出雲の人びとが 醸す風景は、そのまま唐川びとの風景につながるように思える。私たちがその取材の過程で唐川びとと出会ったのは、たんに偶然ばかりではないだろう。
 1990年代の終り、私たちは韓竃神社の遷 宮が行われた頃に初めて唐川集落に入り、以後十数年の取材をもとにこの本をまとめた。唐川という小さな山あいの集落と、その土地に根づいた唐川びとの哀歓 を、ここに掲載した160点余の写真などから、感じ取っていただければうれしい。
2014年
  白谷達也(写真)
古澤陽子(記事)

「早稲田大学写真部の歴史」に都筑弘雄さんと梶原高男さんの「顧問放談」を掲載しました

稲門写真クラブ顧問の、都筑弘雄さん(1953・昭和28年卒)と 梶原高男さん(1955・昭和30年卒)の対談「顧問放談」を「早稲田大学写真部の歴史」に公開しました。

こちらをご覧ください>

都筑弘雄 ■都筑弘雄

  • フォトプロデューサー/写真家
  • 1930年愛知県生まれ
  • 1953年早稲田大学商学部卒業
  • 富士フイルム営業本部副本部長
  • 2002年日本写真協会「功労賞」
  • 日本写真協会理事
  • 日本広告写真協会幹事
  • 日本写真家協会(JPS)名誉会員

■梶原高男

  • 写真家
  • 1932年東京都生まれ
  • 1955年早稲田大学文学部卒業
  • 「日本カメラ」編集長
        (1975?1988年の23年間)
  • 2000年日本写真協会「功労賞」
  • 日本写真協会理事
  • 日本写真芸術協会評議員

梶原高男

現役春季展を見て 松田修一(平1卒)

◎現役春季展を見て  松田修一(平1卒)

 

 久しぶりに現役諸君の写真を見てまいりました。
これまで稲門写真クラブのホームページに紹介された早慶展や早稲田祭展での作品と合評会でのOBの方々の講評を拝見しておりましたので、期待をもって会場に足を運びました。最近はいろいろな部分で制約が入り、写真を撮る条件が厳しくなっていますから,学生がどんなものを対象に撮っているのかも興味がありました。

 しかし、今回は出品者が10名ほどで作品点数も少なく、会場の壁面もかなり余裕があり、ちょっと物足りない感じでした。これも写真部の現状の一部ではあるのでしょうが、全体像を見るまでに至らず残念でした。
 
 全体としての第一印象は「おとなしいなぁ」でした。伸びやかと言うより、型にはまったものに表現や意図があることを後付けしているような感覚を覚えました。それなりに撮れてはいるが、熱さがない。
 「深雪の路」
「雨を遁れ」

「nowhere 」春が来たら、雪はどこに行くのだろう

 
 アマチュアの大学生の写真ですから、技術的な完成度など期待していません。若さゆえの感性や着眼点の斬新さ、荒削りであってもいいから何かを築こうという意欲や情熱といったものを断片的にでも感じ、若者のパワーや感性にガツンと叩かれてみたかったです。そういえば私たちの頃もおとなしい写真が多かったような…。
 どういう形でもいいから,自分が撮ろうとしたもの、目を引かれたものが存在感を示すようであってほしい、そのこだわりを大切にしてほしいと思いました。
 
 部室には暗室もありますが、教えられる人間がいないという話もありました。モノクロの作品集を作られている大先輩もたくさんおられますから,やる気があればそういった先輩方に教えを請うことがあってもよいのではないでしょうか。デジタル化によって写真表現の手段や幅は広がったと思いますが、肝心なのはそれをどう使いこなすかです。貪欲であってほしいと思います。
 

 およそ四半世紀前の現役時代、私たちも多くの先輩方にお世話になりました。私自身は、故・中村保さん(昭和39年卒)のところで助手をさせていただき、写真展というと都築弘雄さん(昭和28年卒)や庄野耕さん(昭和35年卒)のところへ印画紙やフィルムのご協力を部としてお願いによく伺いました。藤森秀郎さん(昭和34年卒)や故・林宏樹さん(昭和36年卒)、小川忠博さん(昭和40年卒)をはじめとして諸先輩方に、早慶展の指導や作品の講評していただきましたが、作品がお褒めにあずかることはほとんどなく、いつも厳しい批評にさらされました。
一言くらい褒めてくれたらと思ったこともありました。あの言葉の裏側にあった、先輩方が私たちに期待されたもの、持たれた印象というのは、きっと今回私が抱いたものと同じだったのでしょう。

 はからずも今回、私もその辛口の先輩の仲間入りをしてしまいましたが、現役諸君には、これにめげず、ひるまず、今の自分の概念や好みだけでなく、写真に限らず多くの作品に触れ、ときにOBも利用して、大胆にさまざまな表現を試し写真を楽しんでほしいと思います。次回の意欲作を期待しております。

昭和46年卒石崎幸治さんがピクトリコフォトコンテスト2013-2014三菱製紙賞を受賞しました

ピクトリコフォトコンテスト2013-2014にカマキリの写真を応募したら、三菱製紙賞をいただきました。
 
2014年4月18日(金)?20日(日)の間、銀座アートスペース http:/artspace.jansem.info/ で展示されます。ご高覧下さるようお願いします。
 
 フィルムカメラからデジタルカメラに切り替えて14年ほど経ちました。
その間に撮影した画像データはCD,DVDとハードディスクの中に数え切れないくらい記録されています。フィルムみたいにかさ張らないのは良いのですが、もし私がいなくなったら画像データはどうなってまうのだろうかと考えました。多分大事に保管されることなく捨てられてしまうと思います。
 雑誌や本に掲載される、写真集として出版するあるいはコンテストに応募して賞を頂く以外後世に残らないのではないでしょうか。しかし賞というものは欲しいとどんなに望んでも手に入らないものの一つだと思います。そういうものを手に入れたときに最初に思うことは、光栄だと思う気持ち、喜ばしいという気持ち、おごらず粛々とやろうという気持ちです。
 審査委員の方々、今まで支えて下さった人達、特に家族に心から感謝します。ありがとうございました。
 

石崎幸治(いしざき こうじ)・昭和46年卒
ブログ 
 http://ameblo.jp/shinpenzakki/

昭和55年卒・六田さん。今回は東洋陶磁とのコラボ展です。

◎「蓮ー清らかなやきもの×写真家・六田知弘の眼」展のご案内

 

春爛漫のみぎり、みなさまにはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

さて、このたび4月12日から7月27日まで大阪市立東洋陶磁美術館におきまして、特別企画展が開催されますのでご案内させていただきます。

この展覧会は大阪市立東洋陶磁美術館の所蔵する東洋のやきものから蓮の文様が施された名品60点を選び出し、それに六田知弘が撮りためてきた実際の蓮の写真40数点をあわせて展示するものです。

ご承知のように安宅コレクションを中心にする大阪市立東洋陶磁美術館所蔵の東洋陶磁にはそれぞれの時代を代表する世界屈指の名品がそろい、なかでも白磁刻花、蓮花文洗(北宋時代)、青花 蓮池魚藻文壺(元時代)、青磁陰刻 蓮花文三耳壺(高麗時代)、青磁陽刻牡丹花文鶴首瓶(高麗時代)、粉青 鉄絵蓮池鳥魚文俵壺(朝鮮時代)、鉄砂 虎鷺文壺(朝鮮時代)、青花 辰砂蓮池文壺(朝鮮時代)など蓮が描かれたものには見る人を強く惹きつける魅力あふれる逸品が数多くあります。

それらのやきものと六田知弘が日本をはじめアジア各地で撮影した蓮の写真とを同じ空間に並べたコラボレーションです。

「蓮に魅せられた、陶工と写真家。 なにに惹かれ、なにを感じ、そしてなにを祈ったのか」(ポスター、チラシのコピーより)

やきものと写真とが響き合い、蓮というもの、そして、やきものと写真、それぞれが発する新たな魅力を感じていただける空間になればと思っております。

どうぞご高覧ください。

平成26年4月吉日

 六田知弘

現役生「春季展」が開催されます

毎年OB数名で訪れている春季展が今年も開催されます。

新人から二年目、三年目を迎えた学生といろいろな写真がみられる機会です。

季節も春を迎え温かくなってきたので、たまには学生の写真を見に顔を出してはいかがでしょうか。