現役椿季展にいってきました。

春暖の候、過ごしやすい季節になりました。

本日は早稲田大学写真部「椿季展」にお越しいただき、誠にありがとうございます。

この椿季展は毎年3月に行われ、卒業生3名を含む卒展として開催しております。入念に部員たちが準備を進め、試行錯誤を重ねた作品をご覧いただけますと幸いです。

本日はどうぞごゆっくりお楽しみください。

2018年3月20日

早稲田大学写真部部員一同

 

・卒業生K.Kくんの作品

今回も鉄道のある風景です。夕方の黄昏どきのどこか優しさが感じられる作品でした。それにしても彼の写真は湘南に夏に飛来するアオバトの写真が印象深いです。

英国で撮影されたようです。良い海風を感じることができました。プリントにやや難があるように見えました。

shade
shape

・卒業生K.Yくんの作品

1年生から一貫したスタイルで追ってきたテーマの集大成でした。このまま撮り続けていってほしいですね。6?6でフィルム撮影してスキャンしてデータ化してプリントするといった我々の時代では考えられない方法で制作しています。

毎度、なんとも言えない作品になっています。植物の隙間の一点に合焦していました。ボケた植物の感じが何とも不思議な世界を展開していました。

すきま

・Tさんの作品

何気ない風景ですがTさんの感性で作品になっていると思います。いつもカメラを持ち歩いていないと撮れない写真ですね。自分の感性を大切にしてほしいです。

不思議な色合いでした。思ったプリントにするために紙選びからやったそうです。それは成功しているな〜と思いました。

無題

・Wくんの作品

車からのバックファイヤーに焦点を絞って撮影したショットは1500カットだそうです。執念なくして撮れませんね。この日はトータルで6000ショット撮ったそうです。セレクトは地獄ですね。

マニアックな1カットですね。地獄のセレクト作業などにも若さを感じました。レーシングカーのマフラーが出ている場所を初めて知りました。ご苦労さん!!

Explode

・Tくんの作品

最近はシャドー部をいかに調子を残しより黒に近づけていくかにこだわって制作してるようです。インクジェット紙もいろいろ試している様子。会場の照明ではつぶれてしまい残念でした。

いつものとうりフランスで撮影されたものだと思っていましたが、蒲田での撮影でした。パリから蒲田への移動に?非凡さ?を感じました。この間まで、「Tくんもプリントが上手になった〜」と思っていたのに、今回、ちっとも上達していないことが判りました。精進!精進!!

Does he dream of monochrome?
La ville en creux

歴代の幹事長が3名そろいましたので写真を撮りました。前代表の鈴木文武さんが現役生のもとに足しげく通い、OBと現役生の関係復活を志され、ずいぶんたったのを実感しました。

今回の「椿季展」は、折角「WPS」OBの関根 史さんが店主の「ふげん社」ギャラリーでの開催だったのにちょっと低調で寂しかったけど、毎回メンバーが変わるから仕方ないか。強い写真で年寄りにショックを与えて、年寄りに元気を与えてください。

2017年 「早稲田祭展合評会」報告 

 今回は、昭和63年卒の木内格志さん(富士写真フィルム)の協力をいただき、写真家の元田敬三さんをお迎えしての合評会になりました。元田さんの講評(青字部分)をお伝えします。

◎2017年11月19日 早稲田大学写真部の写真講評会を終えて。

 1枚の写真で何かを語る写真もあれば、複数枚の写真の束として見せる写真もあり、とても見応えのある写真ばかりで、ついついお話が盛り上がり濃密な数時間でした。みなさん、画作りだけではなく、自分のアイデンティティーを大切にし、『自分とは何者なのか?』という永遠の問いに真剣に向かわれている感じにとても共感しました。

 単写真の場合は一枚の爆発力がとても大切で、論理ではなく、その写真の前に立つと自分が後ろにのけぞってしまうような『写真の強度』を持つことが大切です。徹底的に美しかったり、被写体が猛烈に素晴らしかったり、構図が完璧だったりという風に。組み写真は、水増しせずにしっかりと見せたい写真だけを的確にセレクトし見せることです。それには自分の写真を言語化しなければならず、タイトルやキャプションが決まるとセレクトも決まってきます。論理的に言語化したり、直感で言葉が飛び込んで来たりといろんなケースがありますが、感覚やなんとなく好きだからという理由で選んではいけません。

 また写真とは画であると同時に、(撮影時には)『行為』でもあります。
撮影する時は「撮らせてもらっている」ということを、いつも忘れずに謙虚に且つ大胆に。相手が人でもモノでも風景でもしっかり踏み込む事が大切です。撮りたい距離やタイミングや構図で撮らなければうまくいきません。路上でのスナップショットでも、歩いていて撮影する瞬間は一瞬でも静止して、ファインダーをしっかり覗いて瞬時に構図を決定することが必要です。また人物を撮る場合は、相手も人間ですので、仕草や目線や時には挨拶を交えてコミュ二ケーションすることも必要かと思います。その人との距離感や仕草のパターンを自分なりに作る、意識するとそれほど難しいことではないと思います。

上記が講評時にお話したことです。
自分が撮った写真にはいつもその時の自分が写っています。
自分に嘘をついていないか?
被写体にしっかりと正面から向かえているか?
写真とは未来の自分への手紙です。

 最後に、写真サイズや紙選び、余白の取り方などは頭で考えずにまずはやってみるしかないです。
常にああでもないこうでもないと、手を身体を動かして実践し続けてください。

次回お会いするのを楽しみにしています。

                                    元田敬三

 合評会は元田作品を見ることから始まった。元田さんはデジタルと乳剤のプリントを持ってきて下さり、以下のことなどについて柔らかい関西弁で熱く語っていただいた。

 撮影する時、人物と背景については十分考えること、いろんな物を入れ込んで街が写っているような写真にしたいこと、レンズは35ミリが基本であること、日中でもストロボを使うこと、露出は3、4段オーバー露出で撮ること、従って暗室作業が大変なこと、撮ったら必ずプリントして見ること、写真を言葉にすること、キーワードが浮かぶとセレクトが可能になること、写真を始めて人生が変わって、始める前の記憶はほとんど無いとのこと、などについて語った。

 元田さんと写真との関係が抜き差しならないもののように感じた。

★Sさんの写真

 たくさんの写真が並べられた。韓国で、熊本で、東北で、東京で撮られたものがあった。 元田さんは「面白い写真」と「撮らされている写真」に分けて厳しいアドバイスを送った。

・元田さんが【おもしろい写真】としたもの。

・元田さんが【撮らされている写真】としたもの。

 以上は韓国で撮られたもので、下は被災後の熊本(撮影者の故郷)で撮られたもの。

 私は震災後二日三日後に熊本へ入った(慌ただしかったので正確にいつかは記録が無い)。当時熊本空港は閉鎖されていたため、福岡空港に降り立ち、その後陸路で熊本まで南下した。途中の道は大変混雑しており、六時間ほどかかった。

 実家に到着時、電気は既に復旧しガスはプロパンであったため使えたが、水道は復旧していなかった(我が家の水道がまともに稼働し始めたのは本震から5日ほど過ぎたころであった)。

 家の応急修理や食糧確保に5日ほど費やした後、初めて家屋の倒壊など被害が大きかった益城町へ足を運んだ。町の中心地区は正にがれきの山と化していた。

 その後断層が地表に露出した地区へ向かった。田んぼに亀裂が走る光景を目にし、言葉を失う。非現実的光景で性質の悪い理科実験にさえ見えた。撮影以外出来ることが無いのでシャッターを押した。

 その後GW手前まで熊本に滞在していたわけだが、心残りなことがある。

 私は当時(今も、だが)未熟で物的被害や写真にする際にインパクトが強いものにばかり目を向け人の心に寄り添うことを理解していなかった。校区の中学校は一時避難所になっていたのにもかかわらず、足を運ばなかった。もし、あの時足を運べば、と後悔の念に堪えない。恐らく今後一生。

 さて、その後の復興だが、2017年夏に復旧した阿蘇へのルートの一つ、長陽大橋など道路の復旧や、倒壊した家屋の片付けなど“目に見える範囲”では確実に復興が進んでいる。観光客など一時滞在の方には復旧は順調に進んでいるように見えるはずだ。今後は仮設住宅からの転居や、心理的ダメージの療養など解決に時間を要する問題が更に顕著化するだろう。インフラの復旧などは見栄えがいいが、こうした問題に向き合わないと復興はありえない。

 取材の中でおじさん二人に怒りをぶつけられたことがあった。報道陣の取材に不満があるようで、これ見よがしに私に不満をぶつけてきた。最初は丁寧に応対していたのだが「他所者に何が分かるんだ!」と怒鳴られた際、私は少々イライラしてしまい「我が家も被害を受けましたが何か?」と言い返した。するとおじさん二人はしどろもどろになりどこかへ行ってしまった。後から思い返せば、やり場のない感情のはけ口を求めていた一面もあるだろう。しかし、あの被害を受けて感情を押し殺すなど土台無理な話である。そういった点も受け入れつつ取材する必要性を感じた。

 震災から一年半以上が過ぎ復興は道半ばではある。今後も現実に目を向け、時には寄り添い、時には客観的に取材を継続したいと思う。(S)

 産経新聞で被災地の連載するために現地に月に2、3回行ってて、いろいろ見たりして思い入れがすごいあるんですけど、この写真とかも判るけど簡単に撮ってしまっている。どういう立ち位置で写真撮るのか決めないといけないし、記録として撮るのか、作品を作る気持ちなのか、自分の意見とか、気持ちを入れるのか入れないのかとか、そのスタンスみたいなものが行ったり来たりしている。

 東北を撮影してて一番印象に残ってんのは、海沿い走ってたらおじいちゃんと女の子が散歩してて、向こうから話しかけてきて、女の子が3・11生まれやったんですよ。原発のすぐ近くの病院で生まれてて。それがきっかけになって、数ヶ月後に撮影させてもらったし、そういう出会いもあるし、現地の人と話して、実際生活している人の方がドンと来るから。

 熊本が地元なら話しかけて撮らなくっちゃ。知りたい、知りたい、教えてくれ、教えてくれ!!地元の熊本の写真にも人居てないもん・・・。

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★Fさんの写真 『見上げた先に』

 

 超広角14mmで撮られた見事な紅葉の写真。「樹の幹は明るくしないで黒くて良かった」との意見もあった。

 枝が血管みたい。肉眼を超えてて、すごいな〜と思いました。

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★F・cさんの写真 『みなもの鏡』

 

 不思議な写真だった。川に映った風景だそうだが、まるで鏡のような水面に先ず驚いた。

 何層にもレイヤーがかかっているみたいでおもしろい。もっと手前にいろんなものが入ってても良かった。手すりの色が紫で強い。

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★Tさんの写真

『馬堀海岸にて』この暗部が重たすぎるから、もうちょっと調子を出しても良いのかな。微妙に写ってる感じを残した方が良かった。風吹いてるし、動きもあるけど、少し待って見て車とか別の要素を入れることも考えて見ても良かった。

『朝ぼらけ』:月が無かったら、なんや不思議な感じがしておもしろい。宇宙っぽい。キャプション次第ではいろんな見せ方ができる写真。タイトルも皆んなが自由に見れるものにしたら良かった。

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★T・yさんの写真 『特別席』

 

 光も構図も良い。写真っぽい。色もキレイ。大きくして直接フレームにマウントしても良い。

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★Iさんの写真 『2017.08.01』

『2017.08.01』

 小ぶりの写真を4枚付けたことが「早稲田祭展」の時から話題だった。石巻の「日和山」の近くで撮られた作品。

 1枚でバシッと決まっているが、小ぶりの写真を同時に展示したのは、何かしよう、見てもらおうという姿勢が良い。象徴的でいろいろ考えが巡る。暗部の調子を出して、もっとフラットにしても良い。

これからも見続けるかどうかだね。

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★Nさんの写真

何だか黄色っぽい写真だった。フィリピンで撮られたもの。門構えに展示されていた。

『マニラ 線路脇に住む人々』:題材がメチャクチャおもしろい。あとは、やっぱり向こうの人を巻き込んで、これは若干こっち向いたりしてるけど、こんな感じで、もっと「撮ってるんだよ!!」ということを主張して、だんだん馴染んできて、皆んなにいろんなことをやらせるというか、相手を自分の撮影に巻き込んで行けば、すごいおもしろいんじゃないかな。やっぱり、ちょっと腰引けてるんじゃ無いかな。まだ行けそうな気がするけどね。

 先ず、仲良くなること。背景とか状況は完璧。後はこの人たちの在り方。一回OKしてもらうこと。1枚撮って、また、後で撮るとか。これは完璧に仕上げて欲しいな。撮れた!!って思うまでは図々しく行って欲しい。行ってるだけですごいけど、ちょっと淡白だった。もっと人間に興味をもって欲しくって、同じ人間だから。もう一回行ってくるしか無いね。

『釜ヶ崎 日雇い労働者の街』book

 『釜ヶ崎 日雇い労働者の街』:ぜんぜんちゃんと撮れてるやないですか。シッカリと向かい合って。よく見てる。取りたい距離で撮ってるし、人の顔見て撮ってるし。要らないことはしないというか自分の意思は抑えていて、ちょうど良い距離感!!

 僕も写真始めてから行くようになって、写真なんか撮れない雰囲気があって、覚悟して撮らないと撮れないし。

『crossing the moon』

 御見事!!

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★T・mさんの写真

『saint-denis』:インスタとかフェイスブックでは皆んなイイネしてくれるけど、本にした時はどうか?自分が撮った写真を自分が見てビックリしないとOKにはしないとか、自分にとっての驚きがない感じがする。自分がビックリした時心が動くから、それを見た人はもっと驚く。こう撮ればこうなるという上手い人が撮ったような写真。

『mon copin』

『mon copin』:人物撮る時に人物ほとんど見てなくて背景ばっかり見てて、その人の後ろに誰か居てないかなとか、逆にあの人が入ったら面白いから待つとか、背景と光には気をつけてる。行為として面白くて撮りたい人撮れたけど、後ろにこの人が居なかったらなとか、そういうのでボツにすることが多い。

旧市街の角で

『旧市街の角で』:これ、ネガアンダーでしょう。黒がどこにも無い。でも、素敵だけど。このユルイ感じも、カッコ良いけど。構図とかも。表情とか距離感はめちゃくちゃ良い感じだけど、もったいない。

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★I・kさんの写真 『つつじ畑で遊水を』

画像加工技術を駆使して水の波紋の「3D化」に挑戦したが、「大して面白く無い写真」とは撮影者の弁。

 デジタルのことは判らないんですが、どこが大変だったんですか?見せよう、見せようとしていることはわかるけど、限りなくいろいろやって、最終的なイメージがあるんでしょう?「大して面白くない写真」って言ったけど、人に見せる時に、それはどういう風に思うんですか?自由な発想で、もっと変なことして欲しいな。

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一旦中座したため、集合写真には写っていない木内さんも合流して、高田の馬場の中華飯屋での打ち上げ会は大いに盛り上がった。

首都圏大学対抗フォトマッチインターカレッジ2017にいってきました。H3卒増田 智

この競技は以下のルールで競い合う風景写真の団体戦です。

1.各大学5人1組のチームで
2.下記の期間と区域で撮影した作品の中から各自3枚を選び出しておく。
3.2チームが紅白に分かれ各1名ずつ2点の作品を司会の「オープン」のかけ声を合図に同時に教室のスクリーンに映写
4.3人のジャッジが「判定」のかけ声を合図に紅白の旗により一斉に判定
5.2本以上、自チームの旗色が上がった作品(選手)の勝利となる
6.判定直後、ジャッジはその場で2点の作品を講評する
7.この対戦を1人1ゲームずつ行い、5ゲーム中3ゲームを先勝したチームの勝利となり、トーナメントを勝ち進める。なお一度勝った作品は再利用できない。

まずは選手宣誓?のようなことが行われました。

まずは一回戦は早稲田対産業能率大学です。お互いの写真部の活動紹介をしました。

1チーム5名で写真を1点づつお互いに写していきます。

その都度審査員が旗を上げて判定が下ります。3勝したら勝ちです。

左が早稲田、右が産業能率大学。

審査員3名がセンターに座りプロジェクターに写真を写して数十秒後に旗を上げて判定。

早大写真部が2対1で勝ちました。

1チーム5名で写真を1点づつお互いに写していきます。

その都度審査員が旗を上げて判定が下ります。3勝したら勝ちです。

早稲田が勝ちました。メジロを見事にとらえた写真に審査員も舌を巻いてました。

産業能率大学が勝ちました。

早稲田が勝ちました。

勝利者インタビューのようなものもあります。

産業能率大学が勝ちました。

3勝2敗で早稲田が勝ち進みました。

2回戦

右が早稲田、左が工学院大学。

工学院大学の勝ち

工学院大学の勝ち

早稲田の勝ち

早稲田の勝ち

2勝2敗といい勝負でしたが、最後は早稲田が勝利しました。

休憩時間のあとに写真部OBの写真家の新納翔さん、いきなりコメントを求められるも素早く対応していました。さすがワークショップをたくさんやっているだけあります。写真集の紹介も忘れていません。

いよいよ決勝です。対戦相手は立教。交流もありよきライバルだそうです。

左が早稲田、右が立教。

立教の勝ち

立教の勝ち

立教の勝ち

早稲田の勝ち

早稲田の勝ち

2勝3敗で残念ながら立教の優勝で早稲田は2位でした。

Iくんは風景写真特別賞を受賞していました。

確かに彼の写真は今回、風景写真として目を引く秀作を連発していました。

新人展ミニ合評会 H3卒増田 智

現役の新人展に菊池さん(S42卒)宇野さん(S45卒)といってきました。

ミニ合評会には6人の新人と先輩部員数名が参加してくれました。

今回は作品がすごく多くて32人、49作品が展示されていました。

「夜明け」

新歓合宿で朝まで起きていたので、ふとカメラを持って外に出た時に偶然出会った風景。

朝日が昇る一瞬をとらえた写真、「写真はその場に遭遇する偶然性と最高の瞬間でシャッターを押せる感覚が大切だよね」

OBから褒められていました。

「観光/破壊」

迷走中なんです。それが新聞学科のHくんの第一声でした。確かに彼の他の写真をみるとふわっとしたイメージ写真やスナップとは違った方向を模索しているようでした。観光論として表現しているそうですが一点一点の写真の完成度を上げていくことを勧められていました。

「夢への帰り道」
「Pastel Window」
「 ココロ」
「かえりみち」

こちらも一瞬をとらえた情緒のある作品です。

自宅で外をみるときれいな夕焼け。急いでカメラを持ってシャッターを切ったそうです。

それゆえか写真がぶれています。「おしいね。」とみんなにいわれデータを確認すると2分の1秒で手持ちで撮ってました。

ぶれていない写真もあるものの「やはりこのカットがいい」となりました。

デジタルはフィルムと違い一瞬で何枚も撮れるけれど最高の一枚は一枚しか撮れないのでしょうね。

「 夏へ」

「Still dreamin」

ニュージーランドからきた彼の写真は独特の感覚がありました。

見せ方がわかっている印象でした。ブックをめくると淡々と進んでいく感覚でした。

「もっとたくさんみてみたいな」という意見がありました。

 

「静寂」

船が鳥居の真ん中にきたところで撮ったそうです。

いわゆる日の丸写真でそれゆえに絵に静寂感がでているのでしょう。

モノクロを選んだのも正解ですね。

OBからは「これはこれでいいけれどもう一工夫ほしいね」といわれていました。

「天網恢恢」

写真を始めたばかりで植物を主に撮っているそうです。

おもしろい切り取りかたと視点ですね。右下の枝は不要だったような気はします。

空がブルーから白くなっていくグラデーションも活きています。

「昼下がりの邂逅」

こちらも写真を始めたばかりだそうですが毎回思うのは新人ほど難しいタイトルだなーということです。

ハイキー調であるのとつぼみとがくの形のおもしろさがマッチしています。

現役七月展にいってきました。

ここ数年続いている現役生の写真展訪問です。今回の七月展は一年生から三年生まで出品していたのでバリエーションに富んだ作品鑑賞ができました。

現役七月展にOBの菊池さん(昭42卒)宇野さん(昭45卒)と私、増田(平3卒)で伺い現役生とともにミニ合評会をやりました。

OBと学生10名ほどで2時間も立ちっぱなしで話していました。

OBの先輩方お疲れさまでした。

 Sくんの作品 無題

カメラマンを目指しているという彼は1年生のときから毎回いろいろな撮影の試みをして我々を楽しませてくれます。

今回の路上でホームレスを撮った一枚は会場で一番目を引くものでした。

本人からは「最近面と向かって人を撮れなくなったんです。」だそうです。

シャッターを押すことの重さを感じているのかなと勝手に思ったりもしましたがOBからは好意的な意見とともに「傾けたりしないで水平のほうがよいのでは」、「もう少し下を入れたら」とか指摘されていました。

 Hさんの作品「晩餐」

非常に雰囲気のある写真でした。

サーブしている男性のシルエットをアクセントにして赤いカーテンを炎に見立てたという表現意図だそうです。

OB菊池さんは「これは絵画では思いつかない写真でしか表現できないものだね」と高評価でした。

◆ Iくんの作品 「surface」

 

水面に写ったツツジと亀が顔を出した波紋を表現したかったそうです。

OB菊池さんからはもう少し水面がきれいだったらよかったのではという感想でした。

本人いわく水面のゴミが目立ったのでマット紙にしたそうです。?

他の作品でも構図の完成度が高いと評価されつつも写真の優位性、目で見ているものとは違う瞬間ゆえの発見やおもしろさがあったらいいのではという意見もありました。

「DIVE」


「Sooth me」


◆ Tさんの作品 「喜怒哀楽」

 

新入生の作品です。

左上が喜、右上が怒、左上下が哀、右下が楽だそうです。

OBからは「哀」だけでいいのではという意見がありました。

OB宇野さんから「写真は言葉に置き換えてはいけない」と厳しい一言。

画家のイヴクラインのように青の世界にこだわって写真を撮ってみてもよいねと話していました。

 Tさんの作品 「色付け」

 

夕日に佇む女の子、その瞬間に感じるものがありシャッターを押したそうです。

引き潮の時間帯でまだ濡れた砂浜に反射する夕日のオレンジがとてもきれいです。現役生のIくんがもっと細長いトリミング、1:3くらいで切ったら面白いかもねといっていました。

確かに作品としての完成度は上がりそうですね。

試しにだいたい1:3でトリミングしてみました。ぐっと波が引き立ち人物が生きてきた気はします。

「傍観」

 

◆ Uくんの作品 「群像」

 

非常に完成度が高くてOBはみな驚き、こういう写真が少ないんだよねと喜んでいました。

すべてノーファインダーと思いきや、3、40パーセントはフレーミングしているそうです。

確かに影を意識した写真はシビアな構図でした。

被写体に肉薄した写真はすごく魅力的でした。

それゆえに今後この表現をどう発展させていくべきなのかといった意見もありました。

それにしてもこれからが楽しみです。

WPS『文芸祭展』に行ってきました。

幹事会メンバーなどOB5人で出かけました。

『文芸祭展』は初めてでした。

展示場所は二ヶ所に分かれていて、一ヶ所目は大隈講堂内でした。約50年ぶりに入りました。

『かわるもの』と『かわらないもの』

珍しく「報道系」の写真でした。熊本出身のSさんの作品でタイトルに工夫がみえました。

「同窓生に今の熊本の情況を知ってもらいたくて撮影したようですよ」と幹事長のIさんが教えてくれました。

『早稲田祭展』に展示された写真のトリミングとプリントを変えたものでした。

残念ながら悪くなったように思えました。

 

二ヶ所目の展示スペースです。照明は24時間ついているとのこと。

『薫風』

「てっちゃん」じゃない人にも受け止められる写真で、旅の空気感が心に沁みましたが、もう一工夫でしょうか。

人も撮りたいとのことでしたが、正面からはなかなか迫り辛いとのことでした。

「早稲田大学写真部員」を語って撮影許可を得ている人が居るそうです。写された人から大学に問い合わせがあって

幹事長が学生課に呼び出され、部員を語っている人が居ることが判ったそうです。

難しい世の中になったもんです。 

『けむり』

紙に拘ったという作品。いわゆる無光沢系アート紙でプリントしたものだそうです。

『La prunelle』

タイトルは『瞳』という意味だそうだ。フランスのサンドニで撮ったカット。

28mmf2.8開放でキッチリ瞳にピントが来ていて、この作者の一連の作品と通底している傑作。

二週間で一万枚撮った中の一枚。

「こういう写真を日本の田舎で撮ってください」とはOBのSさん。

よくモチーフになる名所ですが撮った時のことをまったく覚えていないとのこと。

帰宅後に発見した写真だが、ひょっとしたら誰かにカメラを使われたのかもしれないし、

自覚できないでいるもう一人の自分がいるのかも知れませんね。

『都会の空 故郷の星』

今住んでいる辺りの風景写真に、古里(栃木)の星を重ねた写真。

「記憶のレイヤー」のようで発想が面白いとはOBのUさん。

「タイトルに都会とあるけど、都会っぽくないな。いっそ、自分の部屋の天井にしたら」とはOBのSさん。

『静』

台湾の滝。「白黒で撮って一時間半ほどかけて水以外の部分を黒く潰して、少し色をかぶせた」とのこと。

すなわち、着色写真。作り込みに脱帽。達者なもんです。

展示数は少なかったのですが、なかなか見ごたえのある『文芸祭展』でした。

「撮り鉄早慶戦」@ふげん社でラジオ生中継

 本日から築地のコミュニケーションギャラリーふげん社で開催されている「撮り鉄早慶戦」を見に行ってきました。

すると、なにやら華やかで滑舌のいい賑やかな話し声が。表にはラジオカーらしき黄色い車も。ニッポン放送と書いてあります。記帳して写真を見ながら様子を伺っていると、やっぱりラジオの生中継でした。写真展の紹介です!

ニッポン放送アナウンサーの「ひろたみゆ紀」さんのリードで、早慶それぞれの代表の男の子が初々しく紹介していました。

ニッポン放送「ザ・ボイスそこまで言うか!」という番組の「街角ステーション噂を求めてどこまでも」というコーナーです。5月9日火曜日の午後4時50分頃の放送でした。radikoタイムフリーで一週間以内なら聴けるそうですので、ぜひ探してみて下さい!

放送直後のホッとしたところをスナップさせていただきました。

【1990年政経卒 金城正道】

早稲田祭展訪問 

こ数年では恒例になってきましたが現役生の早稲田祭写真展にOB数名で行ってきました。

今年は会場が諸事情で変更になり少し狭い印象でしたが例年どおり作品数は100点弱だったそうです。

今回は鑑賞者からみて作品がある程度の水準を維持していると感じられたので安心してみることができたのが印象的でした。

これは今年は幹事長が中心となって日々の班活動 

http://romonphoto.info/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=191

(後半部分で班活動について記載)

をきちんとやっていることの効果が大きいと思います。

部員一人ひとりが写真を漠然とただ撮影していないことが伝わりました。

その反面OBのなかでは「冒険的な作品がない」という意見もありましたがここ数年では総合的にはがんばったのではないでしょうか。

毎回気になる人気投票は後日現役幹事長に訊いたら

1位 Yくん神火 

2位 同上 逢魔時

3位 同上 絶海の不夜城 

4位 Nくん 光跡

5位 Iくん おとのない

6位 Tくん 天の文

7位 Iくん 夕影 

8位 Tくん 踊りを匂う

9位 Iくん うつろい

10位 Kくん 無題(無題というキャプションでなく題名なしです)

という結果だったそうです。やはりきれいな風景写真が人気のようです。

次回は早稲田祭合評会を写真家の中藤毅彦くんとOB数名で行った報告をさせていただきます。

 

OBのSさんが感想を書いてくれました。

『未来』

 最初1枚と最後の1枚の2枚の方が良かった。

 

『内側』

 最初の1枚で良かった。充分伝わっているから。

『踊りを匂う』人気投票8位

 だんだん判り辛くなっていく。

『光跡』人気投票4位

 力作!!写真!!長時間露光、ご苦労さん!!

『調布市花火大会』

 慎ましやかな花火もまた良い。

『ポジティブ・ネガティブ』

 後付けタイトルが苦しい。

『秋。相補的な思い出』

 判り難いタイトル。撮影技術は向上している。

『In the Old Days』

 撮影者の眼差しに拍手。

『Sun Above』

 

『親子』

 親子と言ってもさまざま。

Sくんのフォトブックから抜粋

Sくんのフォトブックから抜粋

『神火』人気投票1位

 「神ってル」ってか!!下馬評どうりの1位。構図と言い、煙火の配置と言いもう、申し分ない!!こんなに上手でどうすんの?

『J’ai sommeil』

 木村伊兵衛さんを思い出す。軽快さが好ましい。

『Café le samedi』

 やや作り過ぎた感じがする。人間は必要か?

『絶界の不夜城』人気投票3位

 不気味なほど美しい?

『夕景』人気投票7位

 誰でも撮りたくなる風景。

『うつろい』人気投票9位

 頑張って大伸ばし。意味の有る大伸ばし。拘りが良い。

 

『Sparkle』

『因』

 不思議な気分にさせる作品。手だれだ。

 

 

柏木久育のNY便り-2 161103

 某月某日、ジイさんの朝は早く六時起床、柿、レモンジュース、ピタ、チーズ、ヨーグルトの朝食、洗面、入浴、メール返信などを片付け。八時半に出て、ユニオンSQまで10分ほど歩き、途中フリーペーパーの「am NEW YORK」「metro」を、水曜には「time out」を受け取り、街ネタ満載で案外役立ちます。さて今日はどのラインから始めようかと、思案しばし。SUBWAYは1回$2.75、30日間乗り放題で$116.5、7日間で$31、均一料金なので、運賃表をみる必要はありません。

 まだ通勤時間なので、かなりの混雑ですが、TOKYOのように体を押しつけあうような地獄はありません。他人との許容する距離感がすこし違うようです。人が多すぎると撮れませんが、また人がいないとこれまた、撮れません。混雑のなくなりかけと、混雑の始まり寸前が狙い目のようです。乗客はほとんどスマートフォンにかじりつき、顔が下向きで、ブルーの光が顔を不気味に照明しています。あとは本を読む人が多く、B5サイズで500ページぐらいの大きめの本から、ペーパーバックまで様々です。本にカバーをかける習慣がないので、乗客の本のタイトルを読むのが楽しみです。最近の映画原作本から、「映画ビジネスで成功する方法」など実用書をよく見かけますが、今日は卒論でも書くのか、T・S・.エリオットを読む青年と、ウィリアム・フォークナーの「八月の光」を読んでいるおじさんがいました。
とにかく、ひたすらに待ち続けることです。ごく普通の空間に、何か違うものが侵入してきて、新たな空間を作り出すというマジックは、そうはナカナカ現れません。とにかく「待つ歓び」はたっぷりと味わえます。


三時間ほどして、チャイナタウンで浮上して、偽ブランド品の時計とバックを扱うおばさんたちをかき分け、(相手は人を見わけるプロですから、何回通っても、声をかけられることはありません)いつもの中華屋さんへ。香港の新年番組のビデオを流していて、広東語で、健康であること、家族がたくさんあること、財産を築くことを、軽い高音で延々と歌い続けています。しかし、すこし早い時間にいくと、割とディープなジャズが流れています。今日はワンタン麺で$6+チップ1、トイレをすませて、すぐに戻り。


SUBWAYの中で待ちつづける慰めは、多彩な芸人さんたちです。アフリカ系のコーラスグループ、ノリがいい時は、車内で合唱となります。ラテン系ギターとアコーデオンのラブソングを歌う二人組、中国系の横笛、ロックの三人組。身体能力を活用した、若者のバック転、ポールを利用した回転など見事です。本来のオーディションの合格した正規の人は、実入りの多いタイムズSQやユニオンSQなどの大きな構内で演奏してします。その他はドネーション(寄付)を求める人たちで、ホームレスだ、こんなに体が不自由だと、さかんにアピールします。理路整然とした人、哀れさを強調する人、飼い犬を連れて、前足で耳を押さえさせ、目をきょろきょろさせて同情をかう人など工夫している人もいます。プレゼンテーション能力の技量が、ただちに収入に反映しますから真剣です。  


午後は三時間半ほどで、撮れ高から延長するか、終了するかを決めます。ブロードウェイライファイエットで浮上して、ラホールでスペシャルティで一息、紅茶というよりチャイという感じで、ほどよい甘さが体にしみ込んでいきます。
すこし歩いて東4丁目の「OTHER MUSIC」へ寄るのが楽しみでしたが、なんの変哲もない額縁屋さんに代替わり。小さな店舗ながら、品揃えが良く、置いてある、音楽、美術関係のフリーペーパーも吟味され、ほんとうに良い店で、CDもかなり購入しましたが、残念です。またすすんで、東12丁目の「ACADEMY RECORDS」へ、ここも小さなお店ですが、良心的な値段と真摯な品ぞろえが売り物。昨年はジョン・クレマーの「NEXUS」LP二枚組を$8でゲットしました。三分歩くとアパートです。


昼間は、たどたどしい英語で暮らしているので、日本語を浴びるように聞きたいので、もっぱら落語を聞きます。志ん朝を聞き終わり、今は談志を聞きながら、データ保存、セレクト作業、メール送稿。あいまに簡単な自炊をしたり、洗濯を片付けます。
多和田葉子を読み終わり、最近はもっぱら柳田國男の再読をしてから就寝します。
ジイさんのNYCは、とても小さく、地味で静かです。

 

柏木久育のNY便り-1 161030

◎毎年ニューヨークで年越しをしている昭和47年卒の柏木久育さんから地下鉄の写真が届きました。
 
『一日で人生が変わってもおかしくない、ニューヨークは今でもそんな不思議な街だ』というテレンス・ライリー(MoMA 建築デザイン部長)という言葉もありますが、現実はそれほど劇的ではありません。ごくありきたりの普通の巨大な近代都市で、あなたの財布の中身次第で、あらゆる消費が可能なようにみえる観光都市です。どんなに肯定的に世界一の最先端と思うのも、否定的に世界の終末を象徴しているととるのも自由です。
 
 NYCは最もカメラマンに愛された都市です。ハイン、ウィージー、スティーグリッツ、エヴァンス・・・。あらゆる写真がすでに、撮り尽くされているのかもしれません。いまさらカメラをもったオッサンが、いったい何を撮ろうとしているのでしょう。
 
SUBWAYの写真も古くはエヴァンス、つづいダヴィッドソンと多彩な表現があります。しかしそれらは、あまりにもドラマチックで、深刻で、真面目すぎるといっては失礼ですが、もっと淡々とした日常としてのSUAWAYがあります。一日数百万人が利用し、よく笑い、よく食べ、よくしゃべっている、ごくふつうの風景もあってもいいのではと、蛇足ながら、付け加えてみました。それでは、また!