今回で12回目を迎える早慶写真部OB・OGによる写真展「写真の早慶戦」が開催されます。前回から設けられましたテーマ部門は各10点づつで、早稲田のテーマは「東京の肖像」、慶応は「8月15日」と今回はそれぞれ異なったテーマに挑戦しました。
自由部門には早稲田51点、慶応50点それぞれ得意な分野の写真の力作を出品しています。
また前回から始まった人気投票もありますのでOB・OGの皆さま方、母校の応援よろしくお願いします。
早稲田大学写真部OB会
今回で12回目を迎える早慶写真部OB・OGによる写真展「写真の早慶戦」が開催されます。前回から設けられましたテーマ部門は各10点づつで、早稲田のテーマは「東京の肖像」、慶応は「8月15日」と今回はそれぞれ異なったテーマに挑戦しました。
自由部門には早稲田51点、慶応50点それぞれ得意な分野の写真の力作を出品しています。
また前回から始まった人気投票もありますのでOB・OGの皆さま方、母校の応援よろしくお願いします。
◎写真家・六田知弘展 「地・空の貌」 9/5−9/20 のご案内。
中には20年ぶりといった人もいて祝賀会という名の同窓会として非常に盛り上がりました。
☆
この度は早稲田大学写真部による七月展にお越しいただき誠にありがとうございます。
本展覧会は四月に入部した新人も出展しております。例年よりも新人出展者の数が多く、
その勢いには目を見張るものがあります。
しかしながら、今まで写真部に在籍していた既存生もそれぞれの個性を存分に発揮して
います。写真部で過ごす時間が増えるにつれて写真に対する想いもより深くなっていきま
した。
今日に至るまで、新人も含めた全ての写真部員が磨き上げてきた作品、是非ごゆっくり
とお楽しみください。
早稲田大学 写真部一同
☆
戸山キャンパスにある学生会館の地下二階には複数のフリースペースがあるようだった。
「七月展」会場は芝居公演なども出来るような作りになっているそうで、隣では絵画の展覧会が開催されていた。黒の壁面の汚れがちょっと目立った。
現役の七月展に代表幹事の白谷さんと行ってきました。
今回は現役生3名が案内してくれました。
撮影時のエピソードや写真部の最近の傾向を聞くことができて楽しいかったです。
増田OB:「皆んな、人は撮らないんですね。」
Kさん:「それが足らないかもしれませんね。現在の写真部は被写体がクサ(風景やスナップで植物が写ったもの)とテツ(軍艦や電車など鉄で出来たもの)なんです。」
以前には女性モデルを見つけてきて自分のイメージで撮影する作品もあったので、そういうものも見てみたい気はしました。
展示は25点で、新人4名が意欲的に複数出品していて目立っていました。
「葛藤」
卒業予定のWさんの「葛藤」。Wさんの作品を毎回楽しみにしてきたので、もう見られないかと思うと淋しいが、「OB展『写真の早慶戦』に参加してもらえればまた見られるな?」と思いながら見た。
Wさんの膨大な撮影量と高度な画像処理スキルに毎回圧倒され、その都度Wさんの「どや顔」が見えた。
「どや!!わしの作品には参ったやろっ!!」と、毎回迫られてきたが、今回の作品は「どや顔」をしていなかった。
「めでたく就職も決まったというのにどうしたことだろう」とちょっと心配にもなったが、「葛藤」というタイトルにWさんの青春を感じ、「これからだな?」と将来が楽しみにもなった。
「WHITE NOISE」
Sさんの「WHITE NOISE」。前回までは複数枚を1枚のパネルに収容した展示だったが、今回は1枚での出展だった。
借り物の文章も付いていなくて、ストレートに向かってきた。悩み多いSさんが「鎧を脱ぎ始めたのかな?」と思った。
実はSさんと同期のKさんも同じテイストの写真を撮っていて昨年の早稲田祭では非常に似ていました。
その話題になったときにたまたまKさんがいて
Kさん:「写真が非常に近いのにSさんとは伝えたいものは正反対なんです。僕はひたすら癒やしを表現し、Sさんは寂寥感を伝えたいんだそうです。」
これはおもしろいなと話を聞いていると
白谷OB:「方法論として出てくる写真がうまくいってなかったんじゃない?そういう意味では今回は本人の意図がわかるよね。」
これにはなるほどと思いました。
(無題)
新人のWさんの作品。タイトルが「無題」なのではなく、何も無いのだった。
マイノリティーである喫煙者、フェンスで隔離された喫煙スペースのように見える所で一服する男の悲哀を表現しているようには見えなかった。
何だか温かい清々しい写真に見えたのは、「命の危険も顧みない」で喫煙する僕だからそう見えたのだろうか。
ボケの具合が素晴らしく、美しい写真に仕上がっていた。
「よい」
Kuさんの「よい」。「よい」って何?「良い」「酔い」「宵」?よいよい、わいわい。
深夜酔っぱらって、街をさまよいながら目についたものをやたらめったに撮った昔を思い出した。解き放たれた視線と言うか、余りにも自分勝手と言うか、何となく撮影者の眼差しが気になる作品だった。
ブレが無いので酔っぱらってはいないな??!
「みーっけ・・・!」
Hさんの「みーっけ・・・!」。癒されました。
「肉體」
K・Tさんの「肉體」。にくたいとは生々しいタイトル。
撮影会で数名で中華街にいったときに撮影したものを改めて見返して、もう一度行かねばと思いひとりで再度撮影に足を運んだそうです。
十分、その意味があったのではと感じました。
写真は瞬間瞬間を逃さず切り取るものかもしれませんが、何度も何度も自分が納得がいくまでシャッターを押し続けることも大切なことではないでしょうか。
「Regader」
新人Tさんの「Regader」。フランス語で「見る、凝視する」の意味かな?達者なカメラワーク。
「晩景」
K・Yさんの「晩景」。この作品はオレンジの色が映えて会場ですごく目立っていました。
作者に話を訊くと作品の並びにも気を使って、同じような系統の写真が隣にあったので移動をお願いしたそうです。
今回黒いマットを使う作品が多い中で意図的に白いマットを使ったのも成功していました。
今回はブックは4冊でした。以前はブックばかりで、せっかく壁が空いているのに壁展示しないのでもったいないなとは思っていたので私としては良い傾向かなとは思います。
次回は9月の「新人展」です。今年入部した部員の展示になります。そして今年の集大成の早稲田祭を迎えることになります。
新しい風を期待してその場を去りました。
毎年恒例の七月展が開催されます。
日程 : 2015/7/6(月)?12(日) 11:00?19:00(最終日は?17:00)
会場 : 早稲田大学学生会館 B203(東京都新宿区戸山1丁目24-1 早稲田大学戸山キャンパス内、地下2階)
◎昭和34年卒の矢野勇さんが亡くなったことが朝日新聞2日付け朝刊で判りました。
ここ数年断続的に入退院を繰り返され、人工透析などを続けられていましたが、「第12回写真の早慶戦」には「出品する」の返事を頂戴しておりました。ご冥福をお祈りいたします。
・矢野勇さん死去 本紙「花おりおり」
本紙で5年間続いた連載「花おりおり」で写真を担当した植物写真家の矢野勇(やの・いさむ)さんが1日、腎不全のため死去した。83歳だった。通夜、葬儀は行わない。
「花おりおり」は2001年から本紙1面に連載された花のコラムで、矢野さんは複数いる専門カメラマンの中心的な存在だった。(6月2日朝日新聞朝刊訃報欄より)
6月1日「写真の日」、三田の笹川記念会館にて公益社団法人日本写真協会(PSJ)主催の叙勲・褒章祝賀式典が行われ、稲門写真クラブ会員の土生一俊さんの叙勲が讃えられました。
◎昭和40年卒の飯窪敏彦さんが写真展「古きよき展」を開かれます。
沖縄の写真だそうです。大石ちはやさんの絵とのコラボです。
「三田写真会」の春の恒例行事「桜撮影会&お花見会」へのお誘いを受け、幹事会メンバー6人が参加しました。(白谷代表幹事、菊池、宇野、福田、増田、浅野幹事)
4月18日(土)、11時に拝島駅集合。「三田写真会」10人(内ご夫婦2組)、「稲門写真クラブ」6人の総勢16人は、「三田写真会」百武幹事の先導で陽光の下ぶらぶらと「多満自慢 酒蔵 石川酒造」へ向かいました。
石川酒造の亡くなった先代当主が、「三田写真会」会員だったご縁で、毎年この地で撮影会とお花見会が行われることになったそうで、もう10年ほど続いているそうです。
青空の下、満開の八重桜や樹齢700年を超えるという欅の大木、多摩川の河原を1時間ほど撮影・散策した後、八重桜の下にセットされたテーブルに着き、「三田写真会」杉田幹事の開催挨拶(金井会長は朝鮮通信使の足跡を歩くツアーに参加中で、この日は韓国・慶州に滞在のため欠席)、中村・前会長の「今年の写真の早慶戦でも、また勝つ」という意欲満々且つ挑戦的なご挨拶を頂戴し、全員の自己紹介の後石川酒造特製の地ビール『多摩の恵』で乾杯して、贅沢な宴はスタートしました。
酒蔵直営のレストラン「福生のビール小屋」から運ばれる美味しいイタリアンをつまみに、地ビール3種と純米酒『多満自慢』を堪能。
白壁の土蔵群と欅の巨木に見守られる中、青空に映える濃いピンク満開の八重桜を愛で、落花を杯に受けながらの会話は弾み3時間にも及びました。
参加者は皆一様に大満足。10月の「写真の早慶戦」での再会を約しつつ、よろよろと拝島駅に向かいました。
拝島駅で三田組はスマートに散会、飲ん兵衛集団の稲門組はいつもの生活レベルの居酒屋「庄や」に転進し、「写真の早慶戦」の打ち合わせという錦の御旗をおっ立てて二次会に及んだのでした。
「春季展」ご挨拶
木々も芽吹き、新緑の葉が茂る季節となりました。
本日は早稲田大学写真部「春季展」にお越し頂き誠にありがとうございます。
この春季展は、当部の定期写真展の中で毎年最初に開催する写真展です。
「春」と銘打っておりますが、今年もひとつのテーマに絞られておりません。
作風や雰囲気などがそれぞれ異なる、様々な作品が数多くございます。 写真の数だけ、伝えたいことがあります。
部員たちが試行錯誤しながら生み出した、ひとつひとつの個性がある作品をぜひご覧ください。
そしてその中で、皆様のお気に入りの一枚が見つかりますことを祈っております。本日はごゆっくりお楽しみください。
早稲田大学写真部 部員一同
★
今回は、いつもの増田幹事(平成3年卒)に加え、ゲストに 柏木OB(昭和47年卒)に参加してもらって「春季展」を見に行った。
先だって同じ会場で開催された「椿季展」の時感じていた照明の違和感が解消されて落ち着いた照明になっていた。天井の蛍光灯を間引きしたとのことだった。
出展数は25点。出したいと思った人は誰でも出すことが出来るそうで、昨年よりは点数も多いとのことだったが、もう少し点数が有っても良いような気がした。bookは少なく2点に止まっており、ちょっと写真展のやり過ぎとも思った。
「ジイサンの写真ばっかり!!年寄りが写した写真だらけ!!」
と、のっけから柏木OBの辛口コメントが炸裂し、親切に対応してくれていたYさんが思わずよろめいた。
ジイサンの僕もドキンとした。
柏木OBは毎年ニューヨークに出かけて行っては地下鉄などでスナップショットを撮っている人なので、草花と風景がほとんどで人を写した写真の展示が一点だけだったので不満だったようだ。因に桜の写真は4点もあった。
『幽玄』
『春を恨んだりはしない』
柏木OBが唯一興味を示したのはTさんの『女の子』という作品だけだった。
「どうして『女の子』に興味が有るの?」
「人が写っているから」
と、理由は非常に分かりやすいものだった。
『女の子』
TさんはM美術大学の学生だがWPSのメンバーとして毎回意欲的に創作活動をやっている男子だ。
因に他大学からの部員はというと、男子が3校から、女子は女子大主体に6校から入部していて、合計30名ほどの在籍者があり全部員の3割ほどを占めているとのことだった。
思わずOB3人はカオを見合わせたのだった。
「う???ん、女子大からそんなに!!生きる時代を間違えた!!」
毎回現役の写真展に足を運んでいる増田幹事の感想は
「以前の出品作でも言われたことですが、作品点数やセレクトに迷いが感じられる。ストーリー性を持たせるのもおもしろいではないか。いずれにしても、一点一点は撮影者と被写体との距離感が伝わる良い写真」
とのことだった。
『跫音』
Yさんの『跫音 』。
「普段は鉄道や工場夜景を撮っているが、何だか一枚だけ撮れちゃった写真」
とのことだった。
スナップショットのエキスパートである柏木OBにもチョッピリ興味を示した風情が見て取れたが
「足が動いた時を狙った方が良かったのでは」
という苦言を呈することを忘れなかった。僕には止まっている方が良いように思えた。
「普段は鉄道や夜景を撮影しているYくんからは想像もつかない写真で驚いています。ある程度決められた場所や角度で撮影する鉄道や夜景とは違い、ふと何かを感じてシャッターを押してしまうといった感じが伝わってくるYさんにとっては新しい方向性の写真」というのが増田幹事の感想だった。
その温厚な人柄がそうさせるのか、現役諸兄のモチベーションを下げないために、つい褒め上手になってしまう増田幹事だった。
『早春の甘党』
Hさんの『早春の甘党』。
「な、何だ!!このタイトルは!!こんな写真出したら目の前で破かれてたよ、昔は!!」とは柏木OB
自宅の庭の梅の木に止まったウグイス。ピントはしっかり来ているが背景がやや中途半端になったかな。
『沈黙』
Sさんの『沈黙』。足尾銅山への撮影行での成果。
「この建物の中に入らなかったの?」とは柏木OB。
「立ち入り禁止でしたから」とは同行したYさん。
立ち入り禁止の建物に侵入するかどうかは別として、奥の本山地区には行かなかったようで、むしろその事が僕にとっては不思議なことだった。
〖柏木OBからのお手紙〗
前略、早稲田老人クラブの春季展にお招きいただき、ありがとうございました。
人生の先輩の皆様に、僭越ですが若輩の身から感想を述べさせていただきます。
桜の花々を写した写真が数点ありますが、定番写真の常識を守り、月並み写真
の王道をいく方法と見受けました。千鳥ヶ淵の夜景を取り入れた写真などは、
余分なビルなど、邪魔な風物を取り入れ、現代に媚びて、感心しません。
花と鶯、もうすこし余白をいれると、俳句を書き込むのに最適で見事です。
老人たるもの、周辺の人々と争うことなく、自分の枠をしっかりと守り、何事
も平穏無事が大切です。街角で人々を撮影して、トラブルに巻き込まれること
など、厳しく慎むべきことです。
足尾銅山の写真でも、正しく法律を順守し、立ち入り禁止をかいくぐることな
ど、決してゆるされません。写真さえ面白くなればなど、とんでもないことです。
何事にも、こだわりを捨て、ただただ流れに身を任せて、平々凡々こそ、
長生きの極意です。自分自身を見つめすぎてはいけません。写真なんて、ほん
の趣味なんですから、打ち込んでは元も子もありません。
残り少ない人生とは思いますが、皆様のますますのご精進をお祈りします。