現役新人展に行ってきました。平3卒増田 智

 

9/28(日)?10/4(土)に早稲田大学学生会館 B-203多目的ホールで開催された現役生の新人展に行ってきました。

今回は本年度入部した写真を初めて間もない人が多い1、2年生を中心とした112期生の作品展示でした。
 
受付で訊くと期間中の入場者は150名くらいとのことでした。 
 
 
 
 
 
 
 

最近の写真展はこの学内の会場が多くて展示方法も先輩から受け継ぎ、確立しているようです。

空間としては壁面が黒くてゆったりしているので落ち着いて鑑賞できるのはよいと思います。

展示サイズはA4サイズが多かったので、広い会場を生かした大きいサイズの写真があるともっと見ごたえがあるのではないでしょうか。

なるほど写真を始めたばかりで撮影して作品をプリントすることになれていないような初々しい作品もありました。

それでも中には何かを表現しようとして被写体に取り組む様子が伝わる写真や、自分の中でもイメージを映像化しようとして試行錯誤しているものもあって楽しむことができました。

次回の早稲田祭での作品を期待したいと思います。

 「韓国、繁栄と分断」

 「みず」

 「宝石箱」

 「素」

 「孵化」

「Fate」

「寂寥」

白谷達也さん(1970年卒)の<唐川びと>写真展

 MADE in IZUMO 妖精たちの森から

——久家明子の革製品と<唐川びと>写真展

出雲で靴作りをしている久家(くや)明子さんの、靴・バッグ・革小物の展示即売に、1970年卒の本会代表幹事の白谷達也さんが協力し、<唐川びと>の写真を展示中です。地下鉄丸ノ内線「新高円寺」駅近くの「ギャラリー工」で、9月25日(木)まで。ギャラリーから見る窓の外の茂みには、意外な仕掛けが...。

三田写真会 杉田重男さんが「四季桜 秋の彩り」?小原和紙で伝える里山の秋?写真展を開催します。

「四季桜 秋の彩り」?小原和紙で伝える里山の秋?写真展
 
秋に咲く桜・四季桜と紅葉の”競艶”をテーマに全作品を地域特産の和紙にプリントしました。
 
愛知県豊田市の北部地域での開催です。
 
里山の秋を見つけに、秋の小旅行がてらぜひお出かけ下さい。 三田写真会 杉田重男)
 

◎日時:2014年10月7日(火) – 11月30日(日)  AM 9:00 – PM 4:30  (月曜休館 10/13は開館 11月は無休)

◎場所:「豊田市和紙のふるさと」和紙展示館   愛知県豊田市永太郎町洞216-1   0565-65-2151 

             入館料 /  大人200円 中学生以下無料

 
 

 

昭和34年 皇太子ご成婚パレード撮影の情報を探しています

 昭和34年(1959)4月の皇太子ご成婚の際、さる女性誌の依頼で、早大写真部がご成婚パレードの様子の撮影を行ったそうです。

 この件の事情をご存知の方がいらっしゃいましたら、以下のフォームからご連絡いただけましたら幸いです。
 
 
平成2年(1990年)卒 金城正道

現役七月展に行ってきました 増田 智(平3卒)

今年も現役七月展に行ってきました。

4月に訪れた春季展では作品が少なくてさみしい印象でしたが、今回はだいぶん点数が増え、なおかついろいろなジャンルの写真を見ることができました。

幹事長に話を聞くと30名の新入部員が入ったとのことでしたので納得しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

「みどりひかる」

フィルムで撮影してデータ化してインクジェットで出力しているためのやわらかさと、ハイキーさがうまくいっていると思います。あとは表現主体がはっきりするかメッセージ性があると写真が生きる気はします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「青い彗星」 

 よく目にする写真ですが構図が面白くしっかり撮影しています。

まだ一年生だそうでぜひ、D先輩のように極めてほしいです。

 

    

「ブーゲンビリアの娘」

被写体が魅力的であることが一見して目を引きます。カラーとモノクロの対比をもっと有効にできたらおもしろそうです。

 

「snap」

ライブステージの写真でなく観客を主人公にした視点はよいのですが遠慮がみられます。雰囲気は伝わりますが熱狂的な部分もみたいです。

 

 「径」

構図がしっかりして写真として見やすいと思います。ピントを合わせる場所や線路をすべて入れるか途中でトリミングするか悩むとこではないでしょうか。

      

 「それでも春は来る」

毎回絵作りのしっかりした写真を出品していて次回作を見るのが楽しいです。

「ある日のこと、僕と彼女の距離」

タイトルに含まれた何かを感じ取れるかどうかといったところでしょうか。

昭和45年卒・白谷達也さんの著作「唐川びとへ」が電子版になりました

稲門写真クラブ代表幹事である白谷達也さん(昭45卒)が自身の著作「唐川びとへ」を電子版として出版されました。

唐川での十数年におよぶ取材とひとびととの交流が描かれた写真をぜひお楽しみください。

書籍より値段もてごろでiBooksやKindleにダウンロードしてみられるそうです。

Kindle版はこちらです。

http://www.amazon.co.jp/%E5%94%90%E5%B7%9D%E3%81%B3%E3%81%A8%E3%81%B8-%E3%80%9C%E7%B2%BE%E9%9C%8A%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E5%BA%AD-%E5%87%BA%E9%9B%B2%E3%83%BB%E5%94%90%E5%B7%9D-%E5%8F%A4%E6%BE%A4%E9%99%BD%E5%AD%90-ebook/dp/B00L4EHO32/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1403757151&sr=1-1&keywords=%E5%94%90%E5%B7%9D%E3%81%B3%E3%81%A8%E3%81%B8

iBooks版はこちらです。

https://itunes.apple.com/jp/book/tang-chuanbitohe/id890677486?mt=11

 

 

唐川びとへ
精霊たちの庭 出雲・唐川
 
 唐 川集落は小さな山あいの村。日本列島本州の西部、島根県出雲地方にあり、日本海をヘだてて朝鮮半島と向かい合う位置にある。50数戸、人口200人足らず で、いちばんの産業はお茶の栽培だ。古くから自前の製茶工場を経営して、上質な日本茶をつくっている。唐川を訪れる人は、茶畑に日の光がキラキラするその 風景にまず魅了され、そして、ふるまわれるお茶のゆたかな味わいにしみじみと感じ入るだろう。
 
 唐川の人びとは、7世紀に書かれた『出雲国風土記』にある韓竃神社の氏子たちだ。韓竃神社は山の中腹にある巨大な岩屋で、そこにお参りするためにはたくさんの険しい石段を登り、巨大な巌の間をすり抜けなければならない。この神社では25年に一度、遷宮が行われてきた。
 韓竃神社の秋の大祭には、獅子舞や神楽が奉 納される。近年、若者が外に出て減少してはいるが、こうした祭のときには3世代が集っておめでたい場をつくり上げる。彼らの血に流れるもののせいか、この ときになるとご飯を食べることも忘れて舞や囃子に熱中する。舞や笛・太鼓のお囃子は、現在も古いままに継承され、子や孫に教え継がれている。何度か消滅の 危機に面しながら、それにまさる熱意で盛り返してきた。
 山に入りミツマタを刈る老人、そのミツマタ から紙を漉く夫婦、小学生から老人まで総出で競う運動会、うぐいすを友とする陽気な男、数キロ離れた小学校へ徒歩通学するほんの少しの小学生たち−−。5 月の新茶まつり、6月の荒神祭、夏の観音堂の念仏講、そして11月の大祭など、季節季節のさまざまなお祭りとともに、彼らはいつも自然体で生きている。
 
 私たちは1990年代の始めに、ラフカディ オ・ハーン=小泉八雲の足跡を訪ねて出雲地方を取材した。ハーンが長い旅路の最後にやって来たのが日本の、出雲地方だった。ハーンの愛した出雲の人びとが 醸す風景は、そのまま唐川びとの風景につながるように思える。私たちがその取材の過程で唐川びとと出会ったのは、たんに偶然ばかりではないだろう。
 1990年代の終り、私たちは韓竃神社の遷 宮が行われた頃に初めて唐川集落に入り、以後十数年の取材をもとにこの本をまとめた。唐川という小さな山あいの集落と、その土地に根づいた唐川びとの哀歓 を、ここに掲載した160点余の写真などから、感じ取っていただければうれしい。
2014年
  白谷達也(写真)
古澤陽子(記事)

「早稲田大学写真部の歴史」に都筑弘雄さんと梶原高男さんの「顧問放談」を掲載しました

稲門写真クラブ顧問の、都筑弘雄さん(1953・昭和28年卒)と 梶原高男さん(1955・昭和30年卒)の対談「顧問放談」を「早稲田大学写真部の歴史」に公開しました。

こちらをご覧ください>

都筑弘雄 ■都筑弘雄

  • フォトプロデューサー/写真家
  • 1930年愛知県生まれ
  • 1953年早稲田大学商学部卒業
  • 富士フイルム営業本部副本部長
  • 2002年日本写真協会「功労賞」
  • 日本写真協会理事
  • 日本広告写真協会幹事
  • 日本写真家協会(JPS)名誉会員

■梶原高男

  • 写真家
  • 1932年東京都生まれ
  • 1955年早稲田大学文学部卒業
  • 「日本カメラ」編集長
        (1975?1988年の23年間)
  • 2000年日本写真協会「功労賞」
  • 日本写真協会理事
  • 日本写真芸術協会評議員

梶原高男

現役春季展を見て 松田修一(平1卒)

◎現役春季展を見て  松田修一(平1卒)

 

 久しぶりに現役諸君の写真を見てまいりました。
これまで稲門写真クラブのホームページに紹介された早慶展や早稲田祭展での作品と合評会でのOBの方々の講評を拝見しておりましたので、期待をもって会場に足を運びました。最近はいろいろな部分で制約が入り、写真を撮る条件が厳しくなっていますから,学生がどんなものを対象に撮っているのかも興味がありました。

 しかし、今回は出品者が10名ほどで作品点数も少なく、会場の壁面もかなり余裕があり、ちょっと物足りない感じでした。これも写真部の現状の一部ではあるのでしょうが、全体像を見るまでに至らず残念でした。
 
 全体としての第一印象は「おとなしいなぁ」でした。伸びやかと言うより、型にはまったものに表現や意図があることを後付けしているような感覚を覚えました。それなりに撮れてはいるが、熱さがない。
 「深雪の路」
「雨を遁れ」

「nowhere 」春が来たら、雪はどこに行くのだろう

 
 アマチュアの大学生の写真ですから、技術的な完成度など期待していません。若さゆえの感性や着眼点の斬新さ、荒削りであってもいいから何かを築こうという意欲や情熱といったものを断片的にでも感じ、若者のパワーや感性にガツンと叩かれてみたかったです。そういえば私たちの頃もおとなしい写真が多かったような…。
 どういう形でもいいから,自分が撮ろうとしたもの、目を引かれたものが存在感を示すようであってほしい、そのこだわりを大切にしてほしいと思いました。
 
 部室には暗室もありますが、教えられる人間がいないという話もありました。モノクロの作品集を作られている大先輩もたくさんおられますから,やる気があればそういった先輩方に教えを請うことがあってもよいのではないでしょうか。デジタル化によって写真表現の手段や幅は広がったと思いますが、肝心なのはそれをどう使いこなすかです。貪欲であってほしいと思います。
 

 およそ四半世紀前の現役時代、私たちも多くの先輩方にお世話になりました。私自身は、故・中村保さん(昭和39年卒)のところで助手をさせていただき、写真展というと都築弘雄さん(昭和28年卒)や庄野耕さん(昭和35年卒)のところへ印画紙やフィルムのご協力を部としてお願いによく伺いました。藤森秀郎さん(昭和34年卒)や故・林宏樹さん(昭和36年卒)、小川忠博さん(昭和40年卒)をはじめとして諸先輩方に、早慶展の指導や作品の講評していただきましたが、作品がお褒めにあずかることはほとんどなく、いつも厳しい批評にさらされました。
一言くらい褒めてくれたらと思ったこともありました。あの言葉の裏側にあった、先輩方が私たちに期待されたもの、持たれた印象というのは、きっと今回私が抱いたものと同じだったのでしょう。

 はからずも今回、私もその辛口の先輩の仲間入りをしてしまいましたが、現役諸君には、これにめげず、ひるまず、今の自分の概念や好みだけでなく、写真に限らず多くの作品に触れ、ときにOBも利用して、大胆にさまざまな表現を試し写真を楽しんでほしいと思います。次回の意欲作を期待しております。