第24回林忠彦賞を受賞した中藤毅彦さんの祝賀会を行いました。

 
第24回林忠彦賞を受賞した中藤毅彦さんの祝賀会を行いました。
場所は早稲田にある懐かしの金城庵です。
大学の3号館はいつのまにやらビルになっていました。
 
 
中藤さんの同期を中心に20数名が集まりました。

中には20年ぶりといった人もいて祝賀会という名の同窓会として非常に盛り上がりました。

 
中藤さんの挨拶では「早大写真部は僕が写真をはじめた原点であり感謝しています。その仲間とこうしてまた会えることはとてもうれしいことです。」と話していました。
 
 
最後は誰彼ともなくお約束の校歌斉唱となり「都の西北早稲田の杜に?」の歌声が金城庵2階に響きました。

現役七月展を見て   平成3年卒・増田 智+

                   ☆

 この度は早稲田大学写真部による七月展にお越しいただき誠にありがとうございます。

本展覧会は四月に入部した新人も出展しております。例年よりも新人出展者の数が多く、

その勢いには目を見張るものがあります。

 しかしながら、今まで写真部に在籍していた既存生もそれぞれの個性を存分に発揮して

います。写真部で過ごす時間が増えるにつれて写真に対する想いもより深くなっていきま

した。

 今日に至るまで、新人も含めた全ての写真部員が磨き上げてきた作品、是非ごゆっくり

とお楽しみください。

                             早稲田大学 写真部一同

                   ☆

 戸山キャンパスにある学生会館の地下二階には複数のフリースペースがあるようだった。

「七月展」会場は芝居公演なども出来るような作りになっているそうで、隣では絵画の展覧会が開催されていた。黒の壁面の汚れがちょっと目立った。

 

現役の七月展に代表幹事の白谷さんと行ってきました。

今回は現役生3名が案内してくれました。

撮影時のエピソードや写真部の最近の傾向を聞くことができて楽しいかったです。

増田OB:「皆んな、人は撮らないんですね。」

Kさん:「それが足らないかもしれませんね。現在の写真部は被写体がクサ(風景やスナップで植物が写ったもの)とテツ(軍艦や電車など鉄で出来たもの)なんです。」

以前には女性モデルを見つけてきて自分のイメージで撮影する作品もあったので、そういうものも見てみたい気はしました。

展示は25点で、新人4名が意欲的に複数出品していて目立っていました。

                  「葛藤」

 卒業予定のWさんの「葛藤」。Wさんの作品を毎回楽しみにしてきたので、もう見られないかと思うと淋しいが、「OB展『写真の早慶戦』に参加してもらえればまた見られるな?」と思いながら見た。

Wさんの膨大な撮影量と高度な画像処理スキルに毎回圧倒され、その都度Wさんの「どや顔」が見えた。

「どや!!わしの作品には参ったやろっ!!」と、毎回迫られてきたが、今回の作品は「どや顔」をしていなかった。

「めでたく就職も決まったというのにどうしたことだろう」とちょっと心配にもなったが、「葛藤」というタイトルにWさんの青春を感じ、「これからだな?」と将来が楽しみにもなった。

               「WHITE NOISE」

 Sさんの「WHITE NOISE」。前回までは複数枚を1枚のパネルに収容した展示だったが、今回は1枚での出展だった。

借り物の文章も付いていなくて、ストレートに向かってきた。悩み多いSさんが「鎧を脱ぎ始めたのかな?」と思った。

実はSさんと同期のKさんも同じテイストの写真を撮っていて昨年の早稲田祭では非常に似ていました。

その話題になったときにたまたまKさんがいて

Kさん:「写真が非常に近いのにSさんとは伝えたいものは正反対なんです。僕はひたすら癒やしを表現し、Sさんは寂寥感を伝えたいんだそうです。」

これはおもしろいなと話を聞いていると

白谷OB:「方法論として出てくる写真がうまくいってなかったんじゃない?そういう意味では今回は本人の意図がわかるよね。」

これにはなるほどと思いました。

 

                        (無題)

 新人のWさんの作品。タイトルが「無題」なのではなく、何も無いのだった。

マイノリティーである喫煙者、フェンスで隔離された喫煙スペースのように見える所で一服する男の悲哀を表現しているようには見えなかった。

何だか温かい清々しい写真に見えたのは、命の危険も顧みない」で喫煙する僕だからそう見えたのだろうか。

ボケの具合が素晴らしく、美しい写真に仕上がっていた。             

 

                 「よい」

 Kuさんの「よい」。「よい」って何?「良い」「酔い」「宵」?よいよい、わいわい。

深夜酔っぱらって、街をさまよいながら目についたものをやたらめったに撮った昔を思い出した。解き放たれた視線と言うか、余りにも自分勝手と言うか、何となく撮影者の眼差しが気になる作品だった。

ブレが無いので酔っぱらってはいないな??!

 

                                                     「みーっけ・・・!」

Hさんの「みーっけ・・・!」。癒されました。

 

              「肉體」

 K・Tさんの「肉體」。にくたいとは生々しいタイトル。

撮影会で数名で中華街にいったときに撮影したものを改めて見返して、もう一度行かねばと思いひとりで再度撮影に足を運んだそうです。

十分、その意味があったのではと感じました。

写真は瞬間瞬間を逃さず切り取るものかもしれませんが、何度も何度も自分が納得がいくまでシャッターを押し続けることも大切なことではないでしょうか。

                 「Regader」

新人Tさんの「Regader」。フランス語で「見る、凝視する」の意味かな?達者なカメラワーク。

 

                     「晩景」

 K・Yさんの「晩景」。この作品はオレンジの色が映えて会場ですごく目立っていました。

作者に話を訊くと作品の並びにも気を使って、同じような系統の写真が隣にあったので移動をお願いしたそうです。

今回黒いマットを使う作品が多い中で意図的に白いマットを使ったのも成功していました。  

 今回はブックは4冊でした。以前はブックばかりで、せっかく壁が空いているのに壁展示しないのでもったいないなとは思っていたので私としては良い傾向かなとは思います。

次回は9月の「新人展」です。今年入部した部員の展示になります。そして今年の集大成の早稲田祭を迎えることになります。

新しい風を期待してその場を去りました。

 

日本写真協会で土生一俊さん(昭和38年卒)の叙勲祝賀式典が行われました

 6月1日「写真の日」、三田の笹川記念会館にて公益社団法人日本写真協会(PSJ)主催の叙勲・褒章祝賀式典が行われ、稲門写真クラブ会員の土生一俊さんの叙勲が讃えられました。


 
平成27年・春 瑞宝単光章

【受章理由】
技能検定試験の委員、東京都写真館協会の役員など、永年に亘る写真業界の発展に寄与したことに対して

【略歴】
昭和14年6月 東京都目黒区生まれ
早稲田大学在学中から小沢昭一氏を撮り続け、後に小沢昭一写真集を出版。
平成元年に東京都写真館協会理事に就任
平成11年理事長となり、現在は顧問。
平成13年から同区教育委員会の委員長を2期務めた。
●主な受賞
平成8年 目黒区より区政功労表彰
平成23年 厚生労働大臣表彰
平成27年 瑞宝単光章

祝賀式典で土生さんは、「写真館の地位向上に努めてきた。それが報いられた」とあいさつされました。

 
土生さんは、初期から稲門写真クラブの名簿制作や事務とりまとめ他にご尽力されてこられました。印刷メディアの全盛時代に活躍した多くの早大写真部OBがお世話になりました。これからも土生さんの益々のご活躍をお祈り申し上げます。(記:平成2年卒 金城正道)

「桜撮影会&お花見会」報告 昭和48年卒・浅野修司

 

「三田写真会」の春の恒例行事「桜撮影会&お花見会」へのお誘いを受け、幹事会メンバー人が参加しました。(白谷代表幹事、菊池、宇野、福田、増田、浅野幹事)

 

18()11時に拝島駅集合。「三田写真会」10人(内ご夫婦2組)、「稲門写真クラブ」人の総勢16人は、「三田写真会」百武幹事の先導で陽光の下ぶらぶらと「多満自慢 酒蔵 石川酒造」へ向かいました。

石川酒造の亡くなった先代当主が、「三田写真会」会員だったご縁で、毎年この地で撮影会とお花見会が行われることになったそうで、もう10年ほど続いているそうです。

 

青空の下、満開の八重桜や樹齢700年を超えるという欅の大木、多摩川の河原を1時間ほど撮影・散策した後、八重桜の下にセットされたテーブルに着き、「三田写真会」杉田幹事の開催挨拶(金井会長は朝鮮通信使の足跡を歩くツアーに参加中で、この日は韓国・慶州に滞在のため欠席)、中村・前会長の「今年の写真の早慶戦でも、また勝つ」という意欲満々且つ挑戦的なご挨拶を頂戴し、全員の自己紹介の後石川酒造特製の地ビール『多摩の恵』で乾杯して、贅沢な宴はスタートしました。

酒蔵直営のレストラン「福生のビール小屋」から運ばれる美味しいイタリアンをつまみに、地ビール種と純米酒『多満自慢』を堪能。

白壁の土蔵群と欅の巨木に見守られる中、青空に映える濃いピンク満開の八重桜を愛で、落花を杯に受けながらの会話は弾み3時間にも及びました。

参加者は皆一様に大満足。10月の「写真の早慶戦」での再会を約しつつ、よろよろと拝島駅に向かいました。

拝島駅で三田組はスマートに散会、飲ん兵衛集団の稲門組はいつもの生活レベルの居酒屋「庄や」に転進し、「写真の早慶戦」の打ち合わせという錦の御旗をおっ立てて二次会に及んだのでした。

 

WPS「春季展」を見て  昭和47年卒・柏木久育+

「春季展」ご挨拶 

木々も芽吹き、新緑の葉が茂る季節となりました。

本日は早稲田大学写真部「春季展」にお越し頂き誠にありがとうございます。

この春季展は、当部の定期写真展の中で毎年最初に開催する写真展です。

「春」と銘打っておりますが、今年もひとつのテーマに絞られておりません。

作風や雰囲気などがそれぞれ異なる、様々な作品が数多くございます。 写真の数だけ、伝えたいことがあります。

部員たちが試行錯誤しながら生み出した、ひとつひとつの個性がある作品をぜひご覧ください。

そしてその中で、皆様のお気に入りの一枚が見つかりますことを祈っております。本日はごゆっくりお楽しみください。

 早稲田大学写真部 部員一同

★ 

今回は、いつもの増田幹事(平成3年卒)に加え、ゲストに 柏木OB(昭和47年卒)に参加してもらって「春季展」を見に行った。

先だって同じ会場で開催された「椿季展」の時感じていた照明の違和感が解消されて落ち着いた照明になっていた。天井の蛍光灯を間引きしたとのことだった。

出展数は25点。出したいと思った人は誰でも出すことが出来るそうで、昨年よりは点数も多いとのことだったが、もう少し点数が有っても良いような気がした。bookは少なく2点に止まっており、ちょっと写真展のやり過ぎとも思った。

「ジイサンの写真ばっかり!!年寄りが写した写真だらけ!!」

と、のっけから柏木OBの辛口コメントが炸裂し、親切に対応してくれていたYさんが思わずよろめいた。

ジイサンの僕もドキンとした。

柏木OBは毎年ニューヨークに出かけて行っては地下鉄などでスナップショットを撮っている人なので、草花と風景がほとんどで人を写した写真の展示が一点だけだったので不満だったようだ。因に桜の写真は4点もあった。

『幽玄』

『春を恨んだりはしない』

柏木OBが唯一興味を示したのはTさんの『女の子』という作品だけだった。

「どうして『女の子』に興味が有るの?」

「人が写っているから」

と、理由は非常に分かりやすいものだった。

『女の子』

TさんはM美術大学の学生だがWPSのメンバーとして毎回意欲的に創作活動をやっている男子だ。

因に他大学からの部員はというと、男子が3校から、女子は女子大主体に6校から入部していて、合計30名ほどの在籍者があり全部員の3割ほどを占めているとのことだった。

思わずOB3人はカオを見合わせたのだった。

「う???ん、女子大からそんなに!!生きる時代を間違えた!!」

毎回現役の写真展に足を運んでいる増田幹事の感想は

「以前の出品作でも言われたことですが、作品点数やセレクトに迷いが感じられる。ストーリー性を持たせるのもおもしろいではないか。いずれにしても、一点一点は撮影者と被写体との距離感が伝わる良い写真」

とのことだった。

『跫音』

Yさんの『跫音 』。

「普段は鉄道や工場夜景を撮っているが、何だか一枚だけ撮れちゃった写真」

とのことだった。

スナップショットのエキスパートである柏木OBにもチョッピリ興味を示した風情が見て取れたが

「足が動いた時を狙った方が良かったのでは」

という苦言を呈することを忘れなかった。僕には止まっている方が良いように思えた。

「普段は鉄道や夜景を撮影しているYくんからは想像もつかない写真で驚いています。ある程度決められた場所や角度で撮影する鉄道や夜景とは違い、ふと何かを感じてシャッターを押してしまうといった感じが伝わってくるYさんにとっては新しい方向性の写真」というのが増田幹事の感想だった。

その温厚な人柄がそうさせるのか、現役諸兄のモチベーションを下げないために、つい褒め上手になってしまう増田幹事だった。

『早春の甘党』

Hさんの『早春の甘党』。

「な、何だ!!このタイトルは!!こんな写真出したら目の前で破かれてたよ、昔は!!」とは柏木OB

自宅の庭の梅の木に止まったウグイス。ピントはしっかり来ているが背景がやや中途半端になったかな。

『沈黙』

Sさんの『沈黙』。足尾銅山への撮影行での成果。

 

「この建物の中に入らなかったの?」とは柏木OB。

 

「立ち入り禁止でしたから」とは同行したYさん。

 

立ち入り禁止の建物に侵入するかどうかは別として、奥の本山地区には行かなかったようで、むしろその事が僕にとっては不思議なことだった。

 

〖柏木OBからのお手紙〗

 

 前略、早稲田老人クラブの春季展にお招きいただき、ありがとうございました。

人生の先輩の皆様に、僭越ですが若輩の身から感想を述べさせていただきます。

 

桜の花々を写した写真が数点ありますが、定番写真の常識を守り、月並み写真

の王道をいく方法と見受けました。千鳥ヶ淵の夜景を取り入れた写真などは、

余分なビルなど、邪魔な風物を取り入れ、現代に媚びて、感心しません。

 

花と鶯、もうすこし余白をいれると、俳句を書き込むのに最適で見事です。

 

老人たるもの、周辺の人々と争うことなく、自分の枠をしっかりと守り、何事

も平穏無事が大切です。街角で人々を撮影して、トラブルに巻き込まれること

など、厳しく慎むべきことです。

 

足尾銅山の写真でも、正しく法律を順守し、立ち入り禁止をかいくぐることな

ど、決してゆるされません。写真さえ面白くなればなど、とんでもないことです。

 

何事にも、こだわりを捨て、ただただ流れに身を任せて、平々凡々こそ、

長生きの極意です。自分自身を見つめすぎてはいけません。写真なんて、ほん

の趣味なんですから、打ち込んでは元も子もありません。

 

残り少ない人生とは思いますが、皆様のますますのご精進をお祈りします。

 

◎WPS「椿季展」を見て    昭和40年卒・飯窪敏彦

 

◎「WPSはみな元気です」

 良いシーンを撮ることによって、自分がひとつ豊かになる。そんな写真生活をおくりたいと常に思っている。

自分にない感性に触れて、驚くのも刺激的だから、機会を見つけてはギャラリー歩きをしている。

「椿季展」は早稲田大学写真部(WPS)112期卒業生と新規入部学生の合同写真展である。

私がいつ卒業したかというと、1965年、う?ん、50年前である。

 現役生との接触の機会がなく、どんな写真が見られるのだろう、楽しみでもあったが、難解な作品だったらどうしよう。心配だった。

 20人が出品していた。いや、心配は杞憂。皆、写真を楽しんでいた。一様の作風でなく、各自それぞれの方法で見せていた。

☆K.Yさん「おはよう」(左)、「やすみのひ」

 K.Yさんの「おはよう」「やすみのひ」。

私ならこの場でカメラを向けないであろう写真で、ショックなことであった。しかも、立派な作品に仕上がっているのだった。

 

☆S.Cさん「君を想えば」

 S.Cさんの「君を想えば」。

花を前にした少女の表情をとらえた一枚だが、少女を撮った人からも優しさが感じられる写真でホッとするものがあった。

☆U.Sさん「monument」

  U.Sさんの「monument」。

祖父の古いアルバムから何枚かはがして、自分なりに会場の壁面で構成し、自分の撮った写真はほんのわずかに組み入れているだけ。

家族の歴史が伝わってきた。U家の茶の間が時とともに変わるが、机上に果物の鉢が必ずあって、すてきな人々と家風が見えてくるのだった。

☆F.Kさん「クローゼット」

 F.Kさん。バリエーション豊かな、たくさんの作品を見せてくれていた。

壁面展示2作と机にアルバムを2冊。どれもすぐれた技術で裏打ちされた作品だった。写真がおもしろくてしょうがないという気が感じられた。

 アルバムの1冊には正方形の写真が続いているので、「ハッセルで撮ったの?」と訊いたら、「ケータイです」だって。「800万画素あるんでA4ほどなら充分です」って。

外国の人物写真もあったが、街の人も、ケータイで撮られる分には心を許して、素顔で接してくれるであろう。

新しい写真術だな、とすっかり感心してしまった。

 

☆F.Kさん「21」

 4人の紹介だけでも、WPSの健在ぶりがわかるであろう。

 10日前に、1967年卒の勝山泰佑氏の写真展と写真集「Photo 50年 できごと ひとびと」を見せてもらった。

白黒フィルムによる美しいプリントであった。美しい仕上げは撮影態度のあらわれでもある。しっかり見据えたカメラアイは見るものに強く訴えかけていた。

それが50年である。そのボリュームに圧倒された。

 ところで、氏のプロフィール欄にカメラをタテに構えたポートレートがあり、シャッターをおす右手が上にあった。右手が下にくる人もいる。それぞれ撮影者の性格からくる構え方だと思うが、どうであろう?

上段に構える人は強い気迫で撮るタイプの人かもしれない。実は私は下なのであるが・・・・。

そうなるとケータイ、スマホでの構え方はどんな意味合いを持ってくるのかな?何やらおもしろくなってきそうである。

そして、WPSは老若男女、元気です。

(昭和40年卒、飯窪敏彦)

 

平尾 敦のNY日記 #5

◎平尾 敦のNY日記 #5 (注:メール事情により原稿が届かず、掲載が半年遅れました)
 
 ニューヨークでも長く厳しい冬が去り、少し蒸し暑い日が続いております。
昨年の夏にアメリカに到着したのがつい先日のように感じられますが、1年間のプログラムも終わりを迎えました。学校内では卒業制作の展示が始まり、6月22日は卒業式もありました。
 
 
 この9ヶ月間、課題や授業、卒業制作に追われ、せっかく頂いたこのスペースにもなかなか記事を投稿することができませんでした。そこで今回は今まで書くことができなかったこと、特に卒業制作について書いていきたいと思います。
 
 私の卒業制作のタイトルは「My Bulimic Girlfriend」です。”Bulimic”とは英語で”過食症の”という意味です。
 
去年の11月、当時交際半年だった彼女に「私は過食嘔吐をしている」と告白されました。過食嘔吐は拒食症等と同じ摂食障害の一種で、その名の通り、食欲のコントロールを失い、太りたくない気持ちから全てを吐き出してしまう精神疾患です。作品はニューヨークで3ヶ月間、4月に日本に一時帰国して撮影しました。
 
彼女は特別太っているわけでも、特別痩せているわけでもありません。そんな彼女がどうして密かに大量に食べ、直後に吐き出すのか、理解しようとしたのがこの作品です。そして「今まで誰にも話したことがなかったのは、誰も理解してくれると思わなかったから。もし何かきっかけがあるのならば、それはいいことだと思う。」という彼女の言葉に後押しされて、作品を発表することにしました。
 
 
また、私にとって写真を撮るという行為は一種の自己防衛だったのかもしれません。
 
”怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。”
 
とはニーチェの言葉ですが、私は彼女の深淵をレンズを通して見ようと思いました。結果として、カメラという機械を挟んで接することがいかに残酷な行為であるか、写真を撮るとはどういう行為であるかについて日々考えさせられました。
 
 そして学校生活を振り返ると、彼女の滞在期間の都合上、学校の作品制作スケジュールとは全く噛み合ず、時には先生と喧嘩をしながらも、最後まで見捨てずに面倒を見てくださった先生方や同級生には感謝の気持ちしかありません。
 
そんな彼らとの展示は国際写真センターにて、8月11日までです。ニューヨークにお立ち寄りの際は是非いらしてください。また、動画、写真は私のwebサイトでもご覧頂けます。(www.atsushihirao.com)
 
 
 最後になりましたが留学にあたり必要なサポートをして頂いた白谷達也様、推薦状を書いていただいた鈴木龍一郎様をはじめ、稲門写真クラブの皆様に改めて御礼申し上げます。
 
また、私の遅筆、拙筆に最後までお読みいただいた皆様、本当にありがとうございました。
 

2014年6月30日 平尾 敦 

早稲田祭展を見て 上田彩織(現役5年生)

 
  早稲田祭展は一年の内で最も出展者数が多く、様々な作品を見ることができるので毎回楽しみにしています。
前回の写真展(七月展)から夏休みをはさんで4ヶ月ほどの製作時間がある、ということもあり力作が多く見られます。
 
 

 今回の早稲田祭展は昨年に比べ、作品数や一つの作品あたりの枚数が多く、見応えがありました。
写真の内容に関して言えば、ポートレイトや街中でのスナップ、かっちりとした鉄道写真から日常写真まで様々でした。
 
 
 
 
 
 
 
 

   また今回は壁の展示だけでなくブックが17点と増えていました。ブックは写真の集め方や選び方で撮影者の個性がより強く出てくるので、見ていてとても面白いです。
今までブックはファイルに印刷した写真を入れたものが主流だったのですが、今回はフォトブックが爆発的に増えていました。
 
 フォトブックとはパソコンのソフトや専門のサイトで写真のレイアウトを自分で決め、ネットで入稿すると、製本されて送られてくるというものです(フォトバック、オンデマンドブックなど様々な言い方があるようですが、ここでは“フォトブック”に統一して書きます)。
実際に書店で売られている写真集に近い形になるので、見栄えがよくてしっかりと見えます。
また、自分で好きに簡単にレイアウトができるので(1ページと2ページを使って写真を大きく見開きにする、1ページに写真を並べて入れるなど)、全体としてメリハリがつけやすく、ファイルに入れるよりも表現の幅が広がったように感じました。
実際、写真展に出展されていたフォトブックには、大きさを変えるなどの工夫が見られました。
 
 特に面白いなと思ったのが、Nさんの「睫毛」という作品でした。小さな子どもと母親の写真などの日常の写真の二枚上下と、奥の開けた風景の写真の見開きがうまくバランスがとれていたように感じました。
ドラマチックでかっこ良くきめた感じの写真ではないのですが、何気ない日常の瞬間をうまく捉えていてじっくり見たい写真ばかりでした。
 
 

 しかし、もったいないと思ったのが大きさです。A5くらいのサイズだったので、片面1ページに2枚写真を入れると小さくて見づらかったです。Nさんのブックに限らず、他の人のブックでももう少し大きくした方がよかったと思う作品はいくつかありました。
 
 例えば、Iくんのブックです。様々な国で現地の人を撮った作品で、周りに写る風景からその土地独特の雰囲気を静かに感じることができ、個人的に気に入った作品でした。しかし、やはり大きさが気になりました。
A4サイズのファイルに写真を入れた作品でしたが、縦長のA4の紙に横長の写真を印刷しているため、写真自体はハガキほどのサイズになっています。空白を作らず、A4サイズで大きく写真をプリントしたら、もっと迫力が出るのではないかな…と少し残念でした。
 

 ブックに限らず、“写真の見せ方”は写真を展示する上でとても重要だと思います。写真の大きさ、余白の大きさ、色、紙の種類、額にするのか直貼りにするのか…一枚の同じ写真でも見せ方次第で印象が変わります。
撮影技術、作品の内容だけでなく、”作品の見せ方”にも気を配ってみたらもっと写真が楽しくなると思います。
 偉そうなことを言いましたが、“写真の見せ方”は自分が展示作品を作る時に一番悩むことなので、大変刺激になりました。
また、若い部員たちの熱意に撮影意欲が湧いてきました。皆さん、お疲れ様でした。
 

早稲田祭展合評会報告   白谷達也(昭和45卒)

◎早稲田祭展合評会報告
2014.11.16開催
 
 
 
 きれいになってピッカピカの穴八幡の厠を出て、早稲田祭当日とはうって変わって閑散とした休日の戸山キャンパス正門に視線を向けると、初老の男が警備員に構内への立ち入りを断られているように見えた。
 
今井隆一さん(S38年卒)だった。
「入ろうとしたら警備の人に誰何されちゃったよ。『どちらに行かれますか?』だってよ!!勝手に入っちゃいけないんだね??!!」
現役学生への手土産の菓子折りをブラブラさせながら今井さんは複雑な表情だった。校友会員でもあり愛校精神旺盛な今井さんの心中はいかばかりだったろうか。
 
 毎年早稲田祭終了後にやってきた合評会のゲストとして、今回は今井さんをお迎えしていたのだった。いつもの参加者である幹事会メンバーの菊池武範さん(S42年卒)、増田智さん(H3年卒)を加え、WPS幹事長(70年代は代表委員と言った)当代のY.Kさんの出迎えを受け、引率されてキャンパス内の合評会場に向かった。
 
 Y.Kさんによると、11月2日、3日の早稲田祭展では約80点が展示され、2日間で800名強の入場者があったそうだ。1枚100円で販売したポストカードの売れ行きはぼちぼちで、1人で2100円を売った部員もいたが、「半値にしてもなかなか売れるものではないですね」。
商売の難しさも体験できたようだった。
 
★Y.Kさんの展示「ここそこ」組3枚
 
 
 
 今回は壁面展示に加え、同一テーマ、タイトルでのbookの展示も多かった。伝統的な透明ファイルにプリントを入れたアルバムの他に簡単な製本がされたものも多数あった。「フォトブック」と言うのか、インターネット上から編集ソフトをダウンロードして、レイアウトなどをしたデータを業者に送って製本までを依頼するのだそうだ。プリント見本は介在しないのだが、ツボにはまればそれなりの本を1冊から手に入れることが可能となったのだ。
book
 
 
今井:「誰でも出版社作れるの判るわ!!へえ???こういう写真を撮る人がいるんだ!!こういう風な写真を学生さんが撮ってるって知らなかった。僕らの学生の時とは違うじゃない。昔は頭でっかちの写真が多かった。へえ??嬉しいな、こういう写真」
Y.K:「逆にそういう固いというか、そういう写真が少なくなっていて、それが問題にもなっています」
菊池:「言葉で考えてね、写真が追っつかないって人も多かったけどね」
 
 こんなやり取りで合評会は始まった。
 
 デジタルで撮っていたK Y.さんは、今年に入ってからフィルムで撮った写真の質感が気に入って、ペンタックスMXに加え二眼レフも使いはじめたという。カメラや感剤、bookについてのやりとりで暫し話は盛り上がったが、bookについてはOB側が教えられることも多かった。
 
Y.K:「bookの中に壁に展示するに適当なカットが別にあったんではないか、という指摘を入場者から受けました」
 
 この発言には皆同感だった。プリントの調子もbookの方が写真の内容に合っているように思えた。ある種の流行写真に敏感な業者のノーハウの蓄積に関心した。
因にY.Kさんの作品はポートラとエクタクロームで撮影して、プリント用紙はあれこれ検討した結果ピクトリコの何とか言う紙に決めたそうだ。しかし、bookの印刷の方が写真の内容との親和性が良いように思えた。
 
 
★K.Tさん「みず?おせろ?」組6枚
 
 
 水の写真を撮るのが好きなK.Tさんは早稲田の学生ではなく某美術系大学のデザイン関連の学科に在籍しているそうだ。将来は写真で身を立てたいと考えているが写真系の学科じゃないので、「写真やってる人に囲まれたいな」とWPSに入部したとのことだった。WPSに限らず他部にもそういう人は結構多いそうだ。
大学内のスタジオでタングステンの常備ライトとスナップオンストロボを使って1時間ほどで150カットほど撮ったという。モデルは同じ大学の油絵科の学生とのこと。「水と女性は似ている」とのことだった。
 
今井:「こういう写真は早稲田に無い写真だから、刺激しあった方が良いよ」
増田:「黒バックと白バックだが、服は換えなかったんですね」
K.T:「化粧と表情だけが違っていて、この人自体は違っていないんだよって。服まで変えるとシチュエー  ションが変わってしまうかなと思って」
今井:「もうちょっと枚数を絞ったらどうかな。2枚だけで見てみようか。こっちの方が良いのでは?」
 
 セレクションについての話が進む中で、今井さんが篠山紀信さんが撮った山口百恵さんの全撮影カットを見た時のことについて言及し、その技術力とそれぞれのカットの完成度について話した。
 
S.T:「学校の授業でプロの写真家の方に『絞った写真は判る』って言われるんですけど、どういう意味な  のかな?」
今井:「選べない時は全部が良いか、一枚も撮れていないかだ。今だ!!っていう一瞬があるでしょう」
増田:「撮ってるのか?撮らされてるのか?もっと寄った写真もあったんですか?例えば目だけとか、口だ  けとか?」
K.T:「連射は切って撮っています」
菊池:「レンズは何なの?」
K.T:「カールツァイスの50mmです」
増田:「ああ、それでこれ以上は寄れなかったんだ」
K.T:「もっと寄って、色だけあってボケボケの唇の写真が有っても良かったかな??」
 
 K.Tさんは渋谷のスクランブル交差点辺りで行き交う人に声をかけて写真を撮っているとのことだった。人への興味が続く限りは取り続けるという。
 
★H.Wさん単写真3点「都会のオアシス」「明鏡止水」「浮世」
 
 昨年の槍ケ岳の満点の星空やレインボーブリッジなどの写真で、その撮影技術とレタッチテクニックの力量の高さをいかんなく発揮していたH.Wさんの今回の作品は単写真3枚
 
 1,「都会のオアシス」=不忍池の蓮の無効にビルが見えるもの 
 2,「明鏡止水」=微妙な時間帯の知床の港と星、
 3,「浮世」=モノトーンの風景の中で頑張って生きる辛さの象徴としての一本の樹
 
以上に加えスマートフォンで撮影した東京の大雪の写真を中心にした組み写真だった。
 
今井:「ずいぶん安定しているよね。技術的にもしっかりしている。」
H.W:「浮世」はもともとモノトーンの3枚組で、前回の「七月展」で受けが悪かったので今回は1枚にし  て、蓮の写真と知床の写真を加えてそれぞれ単写真3枚として展示した。
今井:「知床なら知床で、蓮なら蓮のテーマの3枚組にしたら良かった」
 
「浮世」はカラーデータのRGBの彩度を下げて青だけちょっと残したそうで、微妙なプリントの調子にH.Wさんの写真への拘りと技術力の高さが伺い知れた。しかし、見た目が暗いので人気投票の票が稼げないとのことだった。
 
 スマホ撮影のカットは東京の大雪の日一眼レフで撮影していて、休憩の時にスマホで撮った写真だったが「これが一番感じが出ていた」とのことだった。 
H.Wさんにしては珍しいカットだと思った。「写っちゃった写真」を選んで展示したH.Wさんの柔軟性に今後の可能性を感じた。
 
 興味はスマホ写真に写っているものに移り、Red Bull(栄養ドリンク)だけ売り切れ表示のある自販機の写真では、売り切れの意味を自販機業者がどう分析するのか、などについてH.Wさんから興味深いレクチャーを受けた。
 
(休憩)
 今のW大にはWPSの他にリコシャ、シャレードがあり、所沢キャンパスにはトイカメラサークルがあるとのこと、12月13日の総会で新執行部に引き継がれること、などなど雑談が続いた。
 
いつWPSが誕生したかという話題になると、S.Tさんが持っていた「写真集 土門拳の『早稲田1937』(土門拳撮影 講談社)を見ながら、
 
S.T「この写真のキャプションに写真部員とあるからこの時には有った筈だ」
菊池:「もっと前から有ったのは確かなんだよ」
S.T「石橋湛山の息子が写ってるんですよ」
今井:「秋山庄太郎さん知ってます?岡田紅陽さんは?」
Y.K:「聞いたことあるかな???」
  「こないだOBさんがいらっしゃって、ワセダブラックについて聞きました」
 
「早稲田の黒焼き」という時代もあったことを思い出した。
 
 
★S.Tさん「Gaining one’s definition」組4枚
 
  
 
 
S.T:「タイトルは、それぞれの定義を得るという意味です。土門拳の「風貌」が好きなんですけど、その 中に『40歳になったら自分の顔に責任を持たなければいけない』というみたいな言葉があって、『20 歳の僕たちの顔は無いじゃん。僕たちに定まった顔なんて無いのかもしれない』と思って。ブレとかボケ とかわざと顔を隠した写真にしてみようと思った」
 
今井:「タイトルですけど、この言葉って一般的にあるの?」
S.T:「日本語でタイトルつけるとちょっとおかしいかな、と思って。これ何だろうなと考えて欲しかった んですよね。意味はちょっと調べるとわかるし」
今井:「昔と変わっていないな。発展途上。これが完成品とは本人も思ってないよね」
S.T:「写真作家とか、木村伊兵衛賞とか取られる方いらっしゃるじゃないですか。何か、こんなもんって 思うんですよね。拡散したままイメージが収斂しないっていうか。なんか深みが無いっていうか。審査員 に受けそうな写真を撮っていけば良いというか。それじゃまるでサロンじゃないですか。」
 
 昨今の写真状況に対するS.Tさんの「怒り」が光線引きの写真を選ばせたのかもしれなかった。
意図せず裏ぶたを一瞬開けた結果がたまたま丁度良い光線引き写真を産み出したとのことだった。
 
 話は土門拳、木村伊兵衛からアメリカンニューカラー、リー・フリードランダー、ワイエス、アラーキー、川内倫子、梅佳代、蜷川実花、などに及んだ。
 
S.T:「明らかに既視感があるんですよ、どの写真にも。自分らしい写真が撮れないんですよ。どう撮って も既視感がつきまとって。僕はどういう写真撮ったらいいのかな?」
 
 STさんはどんな写真を撮っても、どんな写真を見ても既視感を感じて、「自分が撮らなくても良 い!!」という思いに至るそうだった。
 
菊池:「もう君は他人の写真を見なきゃ良いんだよ」
増田:「撮りたいものがあるかどうかが一番大事では?」
今井:「まだ伸びしろがあるから良いよ」
S.T:  「伸びしろは有っても、伸びないかも知れない」
 
 お後がよろしいようで、となったのだった。
 

註:「40歳になったら、人は自分の顔に責任をもたねばならない」というフレーズは、U.S.A第16代大統領のリンカーンが残した言葉。Every man over forty is responsible for his face。

★E.Yさん 「shooting」
 
 昨年のE.Yさんの作品はカメラの分解修理する時に、プロセスを忘れないために分解工程を撮影したものだった。メカとパーツの美しさに一種の感動を覚えたものだったが、今年のモチーフは射撃だった。
WPS入部前から射撃部に在籍しているE.Yさんならではのモチーフで、話題は写真についてと言うより、もっぱら銃と射撃そのものについて終始した。
 
菊池:「質感が大事なので補助光があったほうが良いね。レフとか使ってみたら」
E.Y:「これを見てくれた機に射撃始めてくれる人がいればいいな??と思っています」
 
 的をぶち抜いた瞬間をマルチ発光で撮ろうとしたり、ライフリング(銃身内の溝)を被写界深度を研究して撮影したり、適度に分解して銃が持つ造形的な美しさに迫ったり、「短時間で撮影した」(E.Y)にしては初めてみるカットばかりでちょっと興奮したのだった。
競技の時は火薬の量を少なめにするのだそうだ。そうすると弾丸のスピードが遅くなって弾道が安定するとのことだった。弾丸のスピードが早いと空気抵抗が強くなって弾丸がブレて安定せず、狙った所に行かないそうだ。
 
 
 今回は「共同book」という新企画があった。
「positive」「negative」というタイトルの2冊のアルバムを用意して、各自が勝手にpositiveと思った写真はpositiveのアルバムに、negativeな写真と思ったらnegativeの方に収容したものだった。

これについてはテーマの設定の難しさについて話された。 

 

 

現役新人展に行ってきました。平3卒増田 智

 

9/28(日)?10/4(土)に早稲田大学学生会館 B-203多目的ホールで開催された現役生の新人展に行ってきました。

今回は本年度入部した写真を初めて間もない人が多い1、2年生を中心とした112期生の作品展示でした。
 
受付で訊くと期間中の入場者は150名くらいとのことでした。 
 
 
 
 
 
 
 

最近の写真展はこの学内の会場が多くて展示方法も先輩から受け継ぎ、確立しているようです。

空間としては壁面が黒くてゆったりしているので落ち着いて鑑賞できるのはよいと思います。

展示サイズはA4サイズが多かったので、広い会場を生かした大きいサイズの写真があるともっと見ごたえがあるのではないでしょうか。

なるほど写真を始めたばかりで撮影して作品をプリントすることになれていないような初々しい作品もありました。

それでも中には何かを表現しようとして被写体に取り組む様子が伝わる写真や、自分の中でもイメージを映像化しようとして試行錯誤しているものもあって楽しむことができました。

次回の早稲田祭での作品を期待したいと思います。

 「韓国、繁栄と分断」

 「みず」

 「宝石箱」

 「素」

 「孵化」

「Fate」

「寂寥」